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犬との記憶と、静かなやさしさ

昨日、猫に惹かれる理由を考えていたら、
ふと実家で飼っていた愛犬のことを思い出した。



やんちゃな仔犬だったあの子と、
一緒に成長していった気がする。



幼い頃は、元気な仔犬にばかりに
目がいっていたけれど、
いつのまにか、歳を重ねた犬の表情や仕草に、
心が惹かれるようになった。



動きがおっとりしたり、目や鼻が白くなったり、とにかく寝ていたり。
ゆっくりと穏やかになっていく姿に、
落ち着きやあたたかさを感じていたのかもしれない。



もちろん、体の不調や介護の大変さもあった。
でもそれ以上に、愛おしさや安心感をたくさんもらっていた。



家に帰ってからの癒しは、
猫吸いならぬ「犬吸い」だった笑

椅子に座るときは膝にのせたり、
ソファではお腹の上にのせて一緒に眠ったり。
小型犬だったので、よく腕の中におさまるように抱っこするのが、定番のスタイルだった。


いつの間にか、犬のソファになっている私の足。


老犬あるあるなのかはわからないけれど、
体が小さかったので、「なぜそんなところに?」ということもよくあった。

たとえば、柵と家具のあいだの隙間に頭だけ突っ込んで抜けなくって、
「クゥーン……」とかぼそい声で鳴いていたり。
大きな家具と壁のすき間に入り込んで出られなくなって、
どこにいるのか全然見つからず、
寂しそうな声だけが家具の奥から聞こえていたり。



思い出すたび、くすっと笑えて、じんわりあたたかい。



あの子との時間を思い出していたら、あらためて思った。
動物って、ただそこに居てくれるだけで、心がゆるむものなんだなぁと。



日々の中で、そっと静かに寄り添ってくれる存在。
そんなやさしさが、いつまでも心に残っている。



Keika

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