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売上は伸びていても、投資効率は悪化…“ゆでガエル状態”を抜け出すCMO起点の営業改革


「売上は伸びてる。広告も増やしている。営業もがんばって動いている。
それなのに、現場はどんどんしんどくなっている気がする。」

こういう組織、すごく多いです。

アップセルもクロスセルも思ったように伸びず、CPAはじわじわ悪化。
営業生産性は横ばいか、右肩下がり。

決して何かが一気に崩れるわけじゃないけれど、肌感として「このままじゃまずい」って、どこかで感じている。
にも関わらず、「売上はまだ出ているから」と、問題が放置されてしまっている。

この状態、僕は“ゆでガエル型崩壊”と呼んでいます。


じわじわ崩れる、気づかれない危機

ゆでガエルとは、ゆっくりお湯を温めていくと、カエルは逃げ出さずにそのまま茹でられてしまう――という寓話。
営業組織でも同じようなことが起きています。

  • 成約率が少しずつ下がっている

  • CPAが数%ずつ悪化している

  • アップセル・クロスセルが思うように進んでいない

  • でも、トップライン(売上)は伸びている

「まだいける」と思いながら、リスクを先送りしている。
構造的には明らかに壊れかけているのに、気づかないまま投資は加熱し続けている。


「投資で解決する」は、もう幻想

さらに問題を深刻にしているのは、こういった構造疲労に対して「人を増やす」「広告費を増やす」という短期的な手段で対応してしまうこと。

確かに一時的には売上は上がるかもしれない。
でも、それは「穴の空いたバケツに水を注ぐ」のと同じで、組織の生産性はどんどん悪化していく。
広告の効率は悪くなり、営業は疲弊し、CSはキャパオーバーになる。

ここで構造改革に踏み出せるか、それとも“もう少し何とかなるだろう”と放置してしまうか。
まさにこの判断が、事業の未来を左右します。


プロダクト依存が加速していく構造

そして、さらに悪循環を生むのが「プロダクトさえ強化すれば解決する」という幻想。

新しい機能を出そう。
別の価格帯の商品を作ろう。
違うターゲット層にも売ってみよう。

気持ちはよく分かります。でも、これはどこかで必ず限界がきます。

プロダクトが“当たり続ける”保証はありませんし、当たらなければ、逆に開発コストだけがかさみます。
そのしわ寄せは、当然開発チームやサポート部門に向かいます。

「プロダクトが足りない」のではなく、「届け方や売り方が間違っている」だけかもしれない。
でも、それに気づけないまま、組織はプロダクト依存の博打体質に陥っていく。


見直すべきは、“誰にどう売っているか”という構造

本当に見直すべきなのは、セールスやマーケティングの“構造”です。

  • 誰を狙って

  • どんな体験を届けて

  • どこで営業が関わって

  • どのタイミングでCSが支えるのか

これが一貫していない。分断されたファネルになっている。

マーケはリードを集める。営業は数を追う。CSはオンボードだけ。
結果的に、LTVの高い顧客には刺さらず、アップセルも生まれない。

それでも、誰も「構造自体を見直す」という判断をしない。
「この商品が悪いのかな」「もっと広告出すべきか」と、対症療法だけが繰り返されていく。


CMOが、今こそ旗を振るべき

この構造を見直すうえで、最も重要なポジションがCMO(マーケティング責任者)です。

なぜなら、ターゲットを定めて、リソースをどう配分するか――
まさにその発想がマーケティングの思想だからです。

  • 「誰に売るか」

  • 「どこにリソースを集中させるか」

  • 「それを事業としてどうデザインするか」

これを考え、実行まで導けるのは本来、CMOであるべきです。

にもかかわらず、日本では「広告を回す責任者」止まりのCMOが多いです。
営業やCS、時にはプロダクトとまで連携して「売り方を設計する」という視点を持ったCMOは、きわめて少数派であるのが実態です。


なぜ、営業改革を主導できるCMOが少ないのか

じゃあ本来CMOが主導すべきなのに、なぜそれが実現できないのか?
現場で多くの組織を見てきた中で感じるのは、「CMOの要件に根本的な誤解がある」ということです。

多くのCMO候補者が担ってきたのは、広告運用やリード獲得といった“集客”の領域だけ
顧客の解像度やLTVの視点を持たず、「流入数=KPI」になってしまっている。

さらに問題なのは、そのまま経営目線を持つことなく、事業責任を負った経験がないという点です。
特にBtoB事業においては、顧客の事業モデルに対する理解がないと、最適なマーケ設計はできません。
にもかかわらず、マーケティング部の中で完結した視点のまま、営業やCSと一緒に汗をかいて現場を歩くこともなく、解像度の低い改善指示を出してしまう。

これは、CMOというより、宣伝部長に近いポジションです。


どうすればそんなCMOを確保できるのか

では、本当に営業改革を主導できるCMOを確保するにはどうしたらいいのか?

結論から言うと、今市場にいる“経験者”を採用しようとするのは、かなり難易度が高いです。
なぜなら、そうした人材はもはやCMOではなく、起業したり総合商社やネット系企業のエースとして囲い込まれているケースがほとんど。
30歳モデル年収として1,500万~といったレンジになってきています。
仮に採用する場合でも、同年収+SOくらいの条件になってきて、社内のバランスがとれないというケースもよく見かけますし、カルチャーマッチリスクもある中でそういう採用ができるケースはレアです。

したがって現実的な選択肢は、上記人材を数年がかりで口説くか、ポテンシャルのある若手を早期に採用して育てるしかありません。

新卒や第二新卒で、素直で勘のいい人を見つける。
マーケティング思考や構造的な事業理解を徹底してインストールし、一定の裁量を持たせて事業を任せ、育成していく。
もちろん、育成には時間がかかります。だからこそ、「あと数年のうちにCMO級人材が必要になる」という見通しが立った時点で、即着手すべきです。

とはいえ、育成の間も事業は進んでいきます。
その間は、社外取締役や顧問、アドバイザーといった形でもいいので、「構造を見直す視点を持った第三者」と伴走することをおすすめします

私自身、キーエンス社のレジェンドともいえる方に月一の壁打ちをさせていただいていましたが、きわめて質の高い意思決定を支援していただくことができたと思います。


まとめ

  • 組織が“ゆでガエル状態”になっていることに気づいていない会社は、本当に多い

  • 営業改革を主導するのは、実はマーケティング責任者=CMOの本来的な仕事

  • でも、経験者を採ろうとしても無理がある。だからこそ「早期採用と育成」が必須

  • それと同時に、「いまの事業構造を見直したい」「指針が欲しい」という企業には、外部から意思決定支援をする形も非常に有効です

僕自身も、そうしたアドバイザリーや実行支援の相談には応じています。
もし「一度話だけでも聞いてみたい」ということがあれば、ぜひ気軽にDMください。(https://x.com/kkkkkesk

相談は無料です。お互いの視座を整えるだけでも、大きな前進になると思います。

今回は以上です。

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三浦 慶介 | グロースドライバー代表 事業を伸ばすためのマーケティングを極めていく仲間を探しています!記事は全て無料公開していくので、参考になると思ったらシェア等してもらえると嬉しいです!