黒歴史奇行録『トイレの野盗』
高校1年の秋、
弟を脅かそうと思い立った。
とりあえず思い立ってしまったので、
トイレの横の階段でスタンバイして帰りを待っていた。
階段の窓から入る光が少しずつズレてくのを見て、
日時計ってこういうのから思いついたのかな?と思っていると、
チャリンと玄関が開く音がした。
玄関から足音はトイレに向かい、
トイレのドアがバタンと閉まった。
そこから一分くらい、
チシャ猫みたいな顔でニヤニヤしていたらトイレのドアが開く音がした。
今だと思った。
頭の中の林修も「今でしょ!」とGoサインを出してた。
階段からスクッと立ち上がる。
オールバックに胸部にTシャツを巻いた状態で、
左右にベロを振りながらハッハー!と世紀末の野盗みたいに飛びかかって、
トイレの後ろの壁に四つ足壁ドンした。
うわぁああああ!っと叫び声がした。
成功だと思った。
ほら、びっくりしただろ?黙ちゃってどうした?
トイレの出し残しが出ちゃったか?と思ったら、
「こんにちは」と言われた。
後ろに猫のように飛び退き、
しゃがんだ状態で、床を見る。
ゆっくりと顔を上げたら、違う子がいた。
何かが終わったと思った。
ちょっと待って、この子知ってると認識した瞬間、
小6の時に学年遠足で小1のこの子にお菓子をあげた思い出がブワァっと出てくる。
なにこれ?走馬灯?
ついでに目の横から涙もジワァッと出てくる。
もっとついでに、私の構築してきた完璧な優しいお姉さん像も爆発されたように砕け散る。
なんとか対話でイメージ像の復元を試みる。
Q.「こんにちは。弟は?」
(自分でもわかるくらい目に力はいってた。
多分白眼使ってる時のネジくらい。
そして、なんでこの質問選んだ?)
A.「た、多分外です。」
(多分てなんだよ。
いや、質問がおかしかったからこの子は頑張った方だと思う。
抱きしめてあげたい!こんな状況でなければ!)
「ふーん」
(おい!また間違ったぞ!至急挽回を!!)
「じゃ、怪我ないように」
(こっちがさせるとこだったじゃん!)
「はい……そう伝えておきます……」
(困ってこの子まで変な回答してんじゃん!
誰に伝えるんだ?友達か!?学校か!?警察か!?
伝えるって、この事件じゃないよね!?)
対話では無理そうなので、行動で人畜無害であることを示すことにした。
刺激しないように、熊に出会ったときのみたいに目を離さず、
後ろ向きに階段の一段目まで後ずさって、
大股でスリーステップで二階まで駆け上がる。
二歩目でこれも間違ってると気づいたけど、
もう戻れない!
そのままベッドにダイブして泣いた。
なんて生きづらい世の中なんだ!!
あとがき
風邪引いて全然投稿できてない!
良くないっ!
いいなと思ったら応援しよう!
もし気に入っていただけたら応援お願いします。
応援いただけたら、晩御飯にブタメン追加できます。
あ、もちろん作品も書きます!!
