1人TOUR DE EURO97 その2 ロンドン物価激ヤバ
1997年の夏。
24歳の僕は、たった一人でヨーロッパを90日間かけて一周する旅に出た。
旅の名前は「一人ツール・ド・ユーロ」
フランスには「ツール・ド・フランス」という有名な自転車レースがあり、それにちなんで、人生のレースという意味を込めて名づけました。もちろん僕の旅はレースではない。誰かと競うわけでもないけれど過酷さだけは負けていなかった。
会社に人間関係に疲弊した3年間を過ごし。僕はもう死にたいでも死ぬ勇気はない。最後にせめて世界を見てみたい。そう思って会社を辞めて全財産をバックパッカーに詰め込んで日本を出ました。
たった90日間の旅がその後の人生を確実に変えました。
この旅で、僕はたくさん迷って、たくさん考えることになります。
「自分の人生って」
「自分は何を求めているのか」
「なぜ、こんなにも遠くまで来たのか」
今になって思う。あの頃の自分に伝えたい言葉がある。
世界は、広いようで意外と狭い。
これは、24歳の僕が見た世界の記録。
旅のルートを知りたい方はこちらです。
2)7月16日-ロンドン(イギリス)

ロンドンに長居すると破滅する。
僕にとってのロンドン……イギリスはそんな国でした。
とは言えせっかくロンドンに来たら見たいものと言えば衛兵交代だった。
かなりキットカットのCMの影響がつよい(笑)
マッチ棒みたいな帽子をかぶった兵隊のパレード。ウェリントン・バラックスとセント・ジェームズ宮殿から行進し、毎日朝11時半にバッキンガム宮殿に到着するのをバッキンガム宮殿に見学に行く。昨日もそうだけど今日もテレビで見ていた世界が目の前にあるのが不思議でした。

実は昨日から感じていたのはロンドンの超物価高。イギリスの通貨ポンドへの変換が高すぎること。普通の感覚で美術館や博物館に行ってご飯を食べると、あっという間に1日の予算はオーバーしてしまう。とにかく高い。さすが世界の大英帝国。何もかも違う次元の印象。
たいしたことしてないけど昨日はお金を使いすぎたから、今日はセーブしないとヤバイ。初めは郊外にあるストーンサークルを見に行こうと思っていたけど諦めた。ついでにネッシーも写真に撮りたいと……それも諦めた。
このままイギリスにいてはマズいと感じで明日フランスへ行こうと決めた。ここは貧乏旅行者が来る国じゃないかった。衛兵交代を見て脱出するために行先は急きょワーテルローの駅を目指すことにした。この柔軟さはさすがと自画自賛(笑)
イギリスとフランスを結ぶ夢の特急列車のユーロスターに乗ってパリに行ける。ドーバー海峡の下を海底トンネルで鉄道が繋がっているのだ。日本でいえば韓国まで電車で行けるという感覚だろうか。
歴史もあり大きな建築のスゴイ駅に着いてチケット売り場を探す。
綺麗なオフィスのカウンターで案外あっさりとチケット購入でき一安心。
やったー明日は夢のユーロスターに乗れると一人で興奮してしまった。絶対に失くせないチケットをカバンにしまった。
チケットと入手した瞬間に気分はパリだ。そうなると一刻も早くロンドンを出たくなってくるものだ(笑)
この後どうしようと本をパラパラをめくっていたらベーカー街にシャーロックホームズの家があると記載していたので歩いて行ける場所なので行ってみることに。
シャーロックホームズというのは小説の中の人物で実在しないけど家が存在するらしい。えっ!どういうこと?と思ってると小説に登場する番地の家を買い取り記念館として運営しているらしい。


熱烈なファンが作り上げた世界だろう。まさに2.5次元の走りかもしれない。中は小説の世界を再現したようになっている。世界から募金を集めながら運営をしているらしい。本当にここに住んでいたかのような錯覚を受ける楽しい体験だった。でも残念なことがあって、当時日本で大ブームだったプリクラがいたるところに貼られていたことだ。
学生が修学旅行で押し寄せたのか大量に貼ってあった。部屋にはファンが記帳するノートが置いてあり、外国人の記帳はおそらく「ここに来てよかった」とか「親愛なるシャーロックホームズ様」とか一言、二言ファンらしいコメントに見えたけど、途中のページから最後までプリクラで埋まっていたことにはガッカリだ。さらにノートだけではない。机の上や壁や部屋の装飾にもプリクラが大量に貼られていたことだ。
マジか~こりゃひどい!日本人の行儀の悪さが目立つ。
その後、ピカデリーサーカスを目指し歩く。
裏路地が沢山ありクネクネと先がみえない石畳の雰囲気が絵になる。裏路地にはカウンターだけのバーが隠れるようにあり、常連客は立ち飲みをして建物の中のモニターに映るフットボールを観戦している。これがイギリス流のスポーツ観戦らしい。

また夜のロンドンは綺麗だった。昼間みたロンドンとは全く違う顔。裏路地に入れば歴史がある建築が多いせいか雰囲気が中世になる。本当に魔法使いがいそうだ。まだこのころはハリーポッターの映画は、なかったけど黒魔術師が住んでると言われると信じてしまいそうだ。オレンジの街灯の雰囲気がガス灯っぽく絵になっている。
路地裏のバーカウンターにはシブいじいさんがいた。
歳は60代だろうか?シュッとしたポーズに片手をズボンのポケットに入れてカッコよくウイスキーを立って飲んでいる。薄くなった白髪の頭皮を後ろに束ねる。口の下にある白髭。パーティー帰りではないと思うけど首には蝶ネクタイ。太い葉巻を吸い大きな煙をはく。まるで映画俳優のショーンコネリーのようだ。
なぜか絵になる。同じことを僕がしても全く絵にならないだろうと思いながらカッコいいな~と眺める。
どうすればこんな60代になれるのだろうか?どうせならハゲが似合う男になりたいものだ。
ロンドン最後の夜を楽しんでYHへ戻る。また昨日と同じ店で安いフィッシュ&チップスを買った。
さぁ明日はフランスのパリを目指す。
シャワーを浴びてベッドの上で日記を書いて寝た。
この時の教訓は、
1、ロンドンの物価は激高
2、観光地に行けばプリクラ必ず貼っていた
3、ショーンコネリーっぽい人は意外と多い
次回は、その3 パリでホテルが見つからない話です。
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娘が留学をすることになり、何か僕も父として背中を見せて、一人でもがんばって負けないように生きていけるように挑戦を始めました。娘との思い出もここに沢山残そうと思い記事を書いています。少しでも応援してもらえたらウレシイです。いただいたチップは活動費に使わせていただきます。