堂々とじぶんの仕事に誇りを持つこと
堂々と、じぶんの仕事に誇りを持つこと
2022年11月24日。
朝、ぼくは寝室のベッドのなかで目を覚ましました。
外から、かすかに車のエンジン音が聞こえてきました。
朝の6時すぎ、妻は車を運転して駅へ向かっていました。
韓国に住んでいる妹が帰国し、しばらくぼくたちの家に滞在することになっていたからです。
久しぶりの再会、そして今週末には家族で旅行に行く予定が入っていました。
そのため、妻は朝早くからアトリエにこもり、納品を控えた作品の制作を急いで進めていました。
「昨日の夜、サッカーすごかったんだってね」
朝、帰ってきた妻が、少し眠そうな目でぼくに言いました。
前夜、ワールドカップの日本戦があり、ぼくは夜遅くに一階で一人、大興奮の声をあげていました。
妻は、一日の疲れからサッカーが始まる前にバタンキューと眠ってしまっていました。
それでも、朝のインスピレーションはすばらしかったようで、すでに絵の制作が数点進んでいました。
妻は雨の日のほうが、なぜか絵をかくスピードが速くなります。
「わたし、もっと堂々としなきゃダメだなって思った」
妻と妹がリビングで荷物を整理しているとき、妻がふと、そんなことを口にしました。
一昨日のワークショップで、じぶんの活動や実績を堂々と話す人たちの姿を見たからです。
なかには、じぶんのプロフィールをすこしだけ膨らませて、魅力的に話す人もいました。
妻はそれを見て、嫌味ではなく、純粋に素晴らしいと感じたそうです。
じぶんの仕事に誇りを持ち、胸を張ってアピールすること。
ひるがえって、じぶんはどうだったか。
最後の雑談の時間、妻はこっそりオリジナルのキーホルダーを他の参加者に配っていました。
どこか、じぶんを低く見せるような、安い態度をとってしまっていたのではないか。
「まだ一年目だし、何者でもないから」という言い訳が、心の中にあったのだと言います。
けれど、お店を開く前にインスタグラムのフォロワーを一千人にするために試行錯誤した時間。
ブランドのコンセプトを必死に考え抜いた日々。
それらは、決して恥じるようなものではありません。
「わたしなんて、って思うのは、応援してくれている人に失礼だよね」
妻は、じぶんの言葉でじぶんのおしりを叩くように言いました。
すでにお金をいただいて、個展を開き、わざわざ足を運んでくれる人がいる。
その事実をちゃんと誇りにして、リアルな場でも堂々とアピールしていく。
妻は、お迎えの車を運転しながら、心にそう決めていたようでした。
凡人夫の備忘録。アーティスト妻の歩み
地方の無名アーティストの妻が、東京に挑戦するまでの話。
シーズン1から、全部読めます。
独立して、迷って、それでも描く。
正解のない日々を歩くシーズン2はこちら。
生活と、創作。
泥臭い日々の記録、最新のシーズン3はこちら。
初めての個展を経て、外の世界と繋がり、
泥臭く価値を証明していくシーズン4(共鳴編)はこちら。
自己表現を確立し、他者と深く繋がっていく、
最新のシーズン5(対話と確立編)はこちら。
アーティストHannaの現在
妻の作品はコチラで見れます。
https://www.instagram.com/hanna.iwanuma
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