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ポンコツな自分を許して、午後の昼寝に落ちる

2022年9月8日。

午後4時、
お迎えに行こうと車に乗った瞬間、
エンジンがかかりませんでした。

バッテリーが上がっていたのです。

妻は慌てて
「お迎えに行けない」と
僕に連絡をよこしました。

娘の保育園は
歩いて行ける距離だったので、
雨の中を歩いて
お迎えに行きました。

息子の幼稚園は
僕が車で迎えに行きました。

その日は
納品が2件あって、
チラシを貼らせてもらいに地域のお店を
何軒も回っていた日でした。


当時の妻の一日は、
大体こんな感じです。

朝6時に起きて、
毎日のデジタルアートを描いて、
インスタグラムとTwitterにアップします。

その後、今日やることを確認して、
午前中はできるだけ
「考える仕事」に集中します。

ラジオの収録、
アートのキャプション作成、
オーダー作品の下絵の提案。


午後は「動く仕事」に切り替えます。

納品に行く。
打ち合わせに行く。
木材に下地を塗る。
表面を削る。

頭を使わなくてもできる作業は
午後に回すようにしている、
と言っていました。

起きたばかりの午前中のほうが
頭がクリアでいいアウトプットができるから。


「でも今日は完全にポンコツだった」

妻が夜、苦笑いしながら言いました。

バッテリーを上げてしまったこと。

予定が押せ押せになってしまったこと。

余裕がなくなって、
少しイライラしてしまったこと。


「余白を作らないとダメだね」

妻はそうつぶやきながら、
ソファに横になりました。

子供の熱で予定が狂うことがある。

バッテリーが上がることがある。

思いがけないことが起きることがある。

そういう時のために、
あらかじめ余白を作っておく。

一日に絶対やることは一個だけ決めて、
あとはできることをやる。

それが彼女のやり方のはずなのに、
今日はうまくいかなかった。


「明日、また仕切り直す」

そう言って、
妻は目を閉じました。

雨の音が、
外からかすかに聞こえていました。

つづく。


凡人夫の備忘録。天才妻の歩み

地方の無名アーティストの妻が、東京に挑戦するまでの話。
シーズン1から、全部読めます。

独立して、迷って、それでも描く。
正解のない日々を歩くシーズン2はこちら。

生活と、創作。
泥臭い日々の記録、最新のシーズン3はこちら。



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