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「ただ並べる」をやめた日。マルシェ出店で、ブランディングを学んだ話

こんにちは。
コーヒーはデカフェ、
けんくらです。

前回は、妻が自分のブランドの
「顔」となるロゴ作りに挑戦し、
「自分らしさ」を見つけ出した話を書いた。

2022年2月末。
僕たちは、地元・岩沼で開催された
「Mono iroiro Market」の会場にいた。

妻にとって、
マルシェの出店はこれが3回目。

初出店で緊張していた頃や、
思うようにいかなかった前回とは、
空気がまるで違っていた。

なんだか、妻の背中が大きく見える。

それは気のせいではなく、
彼女が前回の反省を活かして
新たな挑戦をしていたからだった。

手作りの棚と、黒い羽織

今回のマルシェ、
妻のブースは明らかに異質だった。

これまではテーブルの上に
ただ作品を平置きにしていた。

でも今回は違う。

「アートの花を贈りませんか?」

そのコンセプトを立体的に伝えるため、
木材の手作りの陳列棚を作った。

(ちなみに作ったのは僕です)

そして、目を一番引いたのは彼女の服装だった。

つい先日完成したばかりの、
白と黒のスタイリッシュな自作ロゴ。

そのロゴの雰囲気に合わせるように、
彼女自身も「黒の羽織り」を着て、
ブースに立っていた。

ただの「絵を描く人」じゃない。
そこには、自分のお店を背負う
**「オーナー」が立っていた。

値段を隠さない勇気

商品ラインナップの作り方も、
以前とは全く違った。

大きく分けて二つの層を作っていた。

一つは、単価の高い「アートの花」。

これまでは値段でお客さんが
引いてしまうのを恐れて、
少し控えめに表示していた。

でも今回は違った。

8,000円という価格を、
はっきりと、堂々と提示していたのだ。

なんなら、値札の横には
「0.03 ETH(イーサリアム)」なんていう、
仮想通貨の価格まで遊び心で書いた。

「その場で売れなくてもいいの」

前日の夜、彼女はそう言っていた。

「値段で判断されるんじゃなくて、
絵のストーリーや背景も込みで、
理解してくれる人に届けたいから」

子ども向けの「余白」

もう一つは、低単価のアイテム。

子どもたちがお小遣いでも
手に取れるように、
キーホルダーなどは
あえて低い位置に配置していた。

さらに、ただ売るだけじゃない。

「その場で名前やイラストを入れます」
というポップを出し、
一種のワークショップとして出していた。

結果的に、これが大盛況!

子供たちと目線を合わせながら、
一緒に絵を選び、
楽しそうに筆を走らせる妻。

ブースには、常に人があふれていた。

世界観を武器にする

この日、僕はずっと、
少し離れたところから妻を観察していた。

「ただ商品を並べれば売れる」

そんな甘い幻想は、
とっくに捨てていた。

価格を隠さず、ストーリーも隠さない。

手作りの棚と統一された服装で、
ブースを「自分の世界」に染め上げる。

見せ方(ブランディング)
という強力な武器。

それを手に入れた人間が、
どれだけ人を惹きつけるかを、
僕は目の当たりにした。

足を止めていくお客さんが、
明らかに以前のマルシェとは
違っていたのだ。

「次は、子供向けのワークショップ
をやってみたいなー!」

帰り道、疲れ切っているはずの妻は、
目を輝かせてそう言った。

「売れない」と悩む時間が、
すこしは少なくなった。

どうやって「自分の世界」を
楽しんでもらうか。

彼女はアーティストとしてだけでなく、
個人事業主としても
レベルアップしていた。

見せ方を工夫し
「自分の世界」を作り始めた妻。

後日、思いがけない内容のDMが
届くことになる。

「Instagramを見て一目惚れしました」

見ず知らずの人が
初めて絵を買ってくれた。

あの震えるほど嬉しかった日
の記録は、また次回のお話で。

おしまい!!!


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