ヴェラさんの話
相変わらずミステリーの話です。CSのミステリーチャンネルで長く続いている英国ミステリー 「ヴェラ〜信念の女警部〜」 すごいタイトルですが、原題はシンプルに「VERA」。役者さんはもうかなりのお年なんですがいい味出してて、同じ話を何度繰り返し見てても飽きません。今年5月をもってシリーズ最終話が放映されるそうです。
原作は現代のアガサ・クリスティーにも擬される女流アン・クリーブズ、寡作のコリン・デクスター(主任警部モース)とは異なり大変な多作の方なんですが、今回の謎はここにあります。
調べたところ、原文で出版された作品はざっと数えても現在なんと長編短編併せて72作ありますが、このうちVERAのシリーズは僅か11作なんです。
いずれの作品も英国北西部ノーサンバーランドの暗い空と寒々しい海の色がミステリーに重厚な背景を与えています。
日本での邦訳はこれまで東京創元社がペレス警部シリーズ8作、最近ではハヤカワミステリーが最新作「哀惜」を出版していますが、実はヴェラのシリーズはこれまでに一冊も翻訳されていません。これが謎のひとつ。もうひとつの謎は、出版されている全72作中僅か9作しか邦訳されていないこと。出版不況とはいわれていますが、これだけ世界的に人気の高いミステリーの邦訳が全72作中の僅か9作ってのはあまりに少な過ぎやしませんか?
というわけで、原文を端っこから齧ってみようと考えているのですが、ちょっとその前にアン・クリーブズさんのテーストを味わってみようと思い、たまたま見つけた短編「The Woman on the Island」からいってみようと思います。歳と共に近頃とみに面倒くさがりになってきてはいますが、まあ暇にあかせてちょっとづつ読んでみましょう。
