「一人当たり」と「時間当たり」の労働生産性💴要因分解から見えてくる中小企業の効率化の成果💻:2026年版中小企業白書 No.10
2026年版中小企業白書をできるだけ
シンプルに読み解いていく講義シリーズ。
今回のテーマは、前回に引き続き
最重要テーマである「労働生産性」について
さらに一歩踏み込んだ分析をお届けします📘
前回、労働投入量が減る社会において
付加価値額を維持・増加させるためには
労働生産性の向上が不可欠であることを学習しました!
しかし、一口に労働生産性と言っても
その測り方には複数の視点が存在します💎
今回も中小企業白書の豊富なデータを用いながら
「一人当たり」と「時間当たり」の生産性の違いや
その変化をもたらした要因について
できるだけ丁寧に整理していきます👍
労働生産性の推移にみる「指標による違い」
まず、企業規模別の「労働生産性の推移」
(以下、図1)を確認してみましょう🔍
ここには、従来よく使われてきた
「(1)一人当たり労働生産性」と
より業務の効率性を反映しやすい
「(2)中小企業の時間当たり労働生産性」
の2つのグラフが示されています。

2015年度からの10年間を追うと、指標によって
異なる動きをしていることが分かります💎
①一人当たり労働生産性の推移(1)
大企業:2015年度の1,537.5万円から順調に伸ばし
2024年度には1,935.1万円(2015年度比+25.9%)に達しています。中小企業:2015年度の634.6万円から
2024年度は665.6万円(2015年度比+4.9%)と
概ね横ばいの傾向にあります。
②中小企業の時間当たり労働生産性の推移(2)
一方で、労働時間1時間当たりの生産性を見ると
2015年度の2,885円から右肩上がりに上昇し
2024年度には3,621円(2015年度比+25.5%)へと大きく上昇しています⤴️
✅データから読み解く現状💡
「一人当たり」で見ると中小企業の生産性は伸びていないように見えますが、「時間当たり」で見ると大企業の一人当たりに匹敵する大幅な上昇を記録しています。
これは、限られた時間の中でより効率的に価値を生み出せるよう、現場のオペレーションが改善されている成果のひとつであると捉えることができます📈
労働投入量の要因分解と一社当たり付加価値額
なぜこのような違いが生じるのか
その理由をひも解くために
「中小企業の労働投入量変化の要因分解」(図2)と
「一社当たり付加価値額の推移」(図3)を
あわせて見てみましょう👍

労働生産性の要素を細かく分解すると
現場の構造変化が明確に浮かび上がります。
①労働時間の減少と労働者数の増加(図2)
2015年度比で見ると、中小企業における
「労働者一人当たり労働時間」は一貫して
減少傾向(-6.6%)にあります。
働き方改革の推進や短時間労働者の活用が
進んだことが要因になるでしょう。一方で、雇用の維持により
「労働者数」は増加(+26.9%)しているため、
総合的な「労働投入量(労働者数×労働時間)」
としては増加(+18.6%)しています。
②それを上回る付加価値額の増加(図3)
そして「中小企業の一社当たり付加価値額の推移」
を見ると、2015年度の171.7百万円から
2024年度には241.5百万円(2015年度比+40.7%)へと増加しています。
今回の講義のまとめは以下の通りです✨
中小企業の一人当たり労働生産性は概ね横ばい(2015年度比+4.9%)ですが、時間当たり
労働生産性は着実に上昇(+25.5%)しています。中小企業では一人当たり労働時間が
減少(-6.6%)している一方で、それを上回るペースで
一社当たりの付加価値額が大きく増加(+40.7%)しています。データの表面的な「横ばい」に惑わされず
時間短縮と効率化の成果が着実に上がっている
背景を捉えることが大切です📊
「労働時間が減っているのにもかかわらず
会社が生み出す価値は増えている」というのは
まさに現場のイノベーションや日々の工夫の賜物です!
効率化の土台は少しずつ整いつつあるということも
ポジティブな側面として覚えておきたいですね!
この高まった時間当たり生産性をさらに伸ばし
企業の持続的な利益へと結びつけていくための
「次なる投資・付加価値向上戦略」等についても
考えて行くことができるような人財を目指して
引き続き勉強を進めていければと思います!
最後までご覧いただき、ありがとうございました👍
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免責事項・留意事項
本記事は、中小企業庁公表の「2026年版中小企業白書(概要等)」を基に、学習および情報提供の目的で作成されたものです。
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