【分配から「稼ぐ力」の強化へ🔥】労働分配率8割の現実と付加価値額の利益構造からの考察🏭:2026年版中小企業白書 No.5
2026年版中小企業白書をできるだけ
シンプルに読み解いていく講義シリーズ🌟
今回のテーマは、中小企業の「更なる賃上げ余力」
に関する構造的な課題について考察します!
これまで、企業規模によって賃上げ実施率に
大きな温度差があることを見てきました。
しかし、賃上げが進まない背景には
単なる経営者の姿勢の問題ではなく
財務構造上の深い理由が存在します。
今回も中小企業白書のデータを用いながら
中小企業の労働分配率の現状と
今後の賃上げ原資を確保するために
何が必要なのかを考察していきます🧐
労働分配率の推移にみる賃上げ余力の厳しさ
まず、企業規模別の「労働分配率の推移」
(以下、図1)を確認してみましょう。

労働分配率とは、企業が生み出した
付加価値額のうち、どれだけが人件費として
配分されているかを示す指標です🔖
一般的に、この割合が低いほど、将来的な
賃上げの余力が大きいとされています💴
注意書きの部分についても考慮した上で
上記グラフを見ると、大企業と
中小企業(中規模企業・小規模企業)の間には
非常に長期にわたる明確な格差が
存在していることが分かります🔍
①大企業の動向
大企業の労働分配率は
近年低下傾向をたどっており
直近の2024年度には47.3%となっています。
つまり、生み出した付加価値の半分未満を
人件費に充てており、財務的な余裕が
相対的に大きい状態と推察されます!
②中小企業の動向
中規模企業:直近の2024年度で74.4%となっています。
小規模企業:さらに割合が高く、2024年度には81.5%に達しています。
✅データから読み解く現状💡
中小企業、特に小規模企業においては
すでに生み出した付加価値の約8割を
人件費として分配している状態です📝
この高い水準を見れば、これ以上の賃上げを
行うための財務的な「余力」がいかに
厳しい状況にあるかが客観的に理解できます📉
付加価値額の構成要素
続いて、大企業と中小企業の利益構造の違いについて
「付加価値額の構成要素」(図2)から
より深く掘り下げてみましょう💎
このデータは、企業が生み出した価値が
人件費や営業純益などにどのように
分解されるかを示したものです!
大企業と中小企業のグラフを対比すると
将来への投資や分配の原資となる
「営業純益(企業の取り分)」の割合に
大きな差が見られることが判ります!
①大企業
付加価値額に占める営業純益の割合は
36.0%となっています。
②中小企業
一方で、中小企業の営業純益の割合は
9.5%にとどまり、10%を下回っている状況です。
「稼ぐ力」の強化が求められる背景⚠️
中小企業は付加価値のほとんど(約8割)を
人件費として支払っているにもかかわらず
それでもなお大企業との給与格差を埋めるのが
難しいのは、企業が手にする営業純益の割合自体が
1割未満と非常に小さいためにあると考えられます😢
この構造から言えることは
現在の付加価値の分け前(配分)をいじるだけでは
これ以上の持続的な賃上げは困難である
可能性が高いという現実です。
根本的な解決のためには
企業の「稼ぐ力」そのものを高め
全体のパイ(付加価値額)を大きくしていくことが
不可欠であると指摘されているのです📝
では、どのようにして企業の「稼ぐ力」そのものを
高めていくのか、そして、その為に何ができるのか
ということを常に考えていけるような診断士に
なれるよう、他科目の勉強にも繋げていきたいですね!
今回の講義のまとめは以下の通りです✨
中小企業の労働分配率は既に8割近い水準に達しており、大企業(47.3%)と比べて賃上げの余力が厳しい状態にあります。
中小企業の付加価値額に占める営業純益の割合は9.5%と、10%を下回っています。
更なる賃上げ原資を確保するためには、成長や生産性の向上により「稼ぐ力」自体を高めていく必要があります。
現在の財務構造を理解すると
なぜ国や白書が中小企業の生産性向上やIT化
あるいは価格転嫁の推進を強く後押ししているのか
その理由が点と点で繋がって見えてきますね。
今後の投稿においても、中小企業が「稼ぐ力」を
高めていくための具体的な経営戦略について
白書に基づきながら詳しく解説していきます。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました👍
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参考リンク・おすすめのテキスト📚
✅中小企業庁
中小企業診断士とは
中小企業白書 - 中小企業庁 - 経済産業省
2026年版「中小企業白書」全文
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本記事は、中小企業庁公表の「2026年版中小企業白書(概要等)」を基に、学習および情報提供の目的で作成されたものです。
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