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経営会議の議題設計|来期計画と現状把握をつなぐ

前回、月次の経営会議を機能させる視点を整理しました。

ただ、月次の経営会議だけだと、 「いつも目先の話で終わる」会社も多いです。

「今月の数字どうだった?」 「来月どう動く?」 これは大事ですが、それだけだと半年先・1年先の経営判断ができません。

月次の経営会議と、年に1回の来期計画(事業計画)を、 1本の線でつなぐのが「議題設計」の役割です。

✅ 結論:経営会議の議題は、「月次の数字レビュー」と「来期計画への接続」の2軸で設計すると、目先と中期がつながる

📌 ① 「来期計画」と「月次経営会議」のズレ

中小建設会社でよく見るパターン:
・期初に来期計画を立てる(年商・粗利・人員等の目標)
・毎月の経営会議では月次の数字を見る
両者がつながっていない

来期計画の目標は、月次会議で確認されないと忘れられます。 月次会議の議論は、来期計画に反映されないと一過性で終わります。

つなぐには、議題設計に「来期計画への接続」を組み込みます。

📌 ② 議題設計の基本構造(年間1サイクル)

経営会議の議題は、年間で1サイクル回るように設計します。

【期首(年初)】来期計画の作成・共有
・受注目標・利益目標・人員計画・投資計画

【期初〜上期】来期計画の月次落とし込み
・「年商◯億円なら今月◯◯万円必要」を毎月確認
・差異が出たら原因と打ち手を議論

【上期末(中間)】中間レビュー
・上期の実績と来期計画の乖離を確認
・下期の前提条件を再設定(必要なら計画修正)

【下期】下期計画と来期準備
・下期の数字目標を再設定
・期末3か月前から来期計画の準備開始

【期末】来期計画の確定・期初へ接続

この1サイクルが回ると、月次経営会議は「来期計画の進捗管理の場」になります。

📌 ③ 月次会議で「来期計画への接続」を見る3つの問い

月次の経営会議に、以下の3つの問いを毎回入れます。

  • 「来期計画の◯◯目標に対して、今月の数字はどうか?」

  • 「乖離があるとして、原因は何か?」

  • 「乖離を埋めるために、来月の打ち手は何か?」

この3問を必ず議論すれば、月次会議が「報告会」から「進捗管理会議」に変わります。

📌 ④ 来期計画の作り方(中小建設会社の現実)

来期計画の作成で、つまずく社長は多いです。 完璧な事業計画を作ろうとすると、書けません。

中小建設会社の現実的な来期計画は、A4 1〜2枚で十分です。

【必ず書く項目】
・来期の年商目標(前年比 ◯%)
・粗利率目標(過去3年の平均 + α)
・人員計画(増員・退職想定・採用人数)
・投資計画(重機・車両・設備の更新)
・受注戦略(公共/民間比率・元請/下請比率の方針)

【書かなくてもよい項目】
・分単位の月次計画(やりすぎ)
・3年5年計画(やりすぎ)
・SWOT分析・戦略マップ等の枠組み(中小には重い)

A4 1〜2枚で「来期の意思」を表せれば、月次会議でつなげます。

📌 ⑤ 議題設計を「型」として持つ

経営会議のアジェンダは、毎月ゼロから考えない方がいいです。

「型」を作って、毎月同じ流れで議論します。

【標準アジェンダ(60分)】
1.事業計画の進捗確認(5分・冒頭固定)
2.受注状況の確認(15分)
3.利益・実行予算の確認(15分)
4.資金繰りの確認(10分)
5.組織・体制の確認(5分)
6.来月のアクション決定(10分・末尾固定)

最初に事業計画との進捗を確認し、最後に次月の行動を決めることで、短期と中長期を結び付けた経営会議になります。

最初と最後を「来期計画」「アクション決定」で挟むと、 議論が中期と短期を行き来します。

📌 ⑥ 議題設計は「半年ごと」に見直す

一度作った議題設計は、半年ごとに見直します。

【半年見直しのチェック項目】
・このアジェンダ構成で、来期計画とつながっているか?
・議論時間の配分は妥当か?(資金に時間を割きすぎていないか)
・「決まる場」になっているか?(毎月アクションが出ているか)
・参加メンバーは妥当か?

会社の状況は半年で変わります。 議題設計も半年で見直すのが現実的です。

📌まとめ

  • 来期計画と月次経営会議が「つながっていない」と中期が動かない

  • 年間1サイクル(期首→上期→中間→下期→期末)で設計

  • 月次会議に3つの問い(来期計画との乖離・原因・打ち手)を必ず入れる

  • 来期計画は A4 1〜2枚で十分(完璧を目指さない)

  • アジェンダを「型」として持つ

  • 半年ごとに議題設計を見直す

議題設計を整えると、月次の経営会議が「報告」から「経営判断」の場に変わります。

📌次回予告

次回は、「数字を見せて巻き込む|社員との情報共有のレベル設計」を整理します。経営会議で扱う数字を、どこまで社員に共有するか。社員のレベル別に情報共有を設計する視点を整理します。

※「経営会議の議題設計と来期計画のつなぎ方を一緒に整えたい」方はこちらからご相談ください。年間1サイクルの設計から、来期計画 A4 1枚の作り方まで一緒に進めます。

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