経審W点改正後、評価される会社像はどう変わるのか
「うちの会社は、これから経審で評価されるんだろうか」
改正の話を聞いた社長から、こういう質問を受けることがあります。
点数が上がる会社と上がらない会社の差は、どこに出るのか。
2026年7月のW点改正は、単なる項目の入れ替えではありません。
「どういう会社が評価されるか」の方向性が変わる改正です。
今回は、改正後に評価される会社像を整理します。
✅ 結論:これからの経審は「事実」だけでなく「姿勢と体質」が点数になる
📌 ① これまで評価されてきた会社
これまでの経審で点数を取りやすかったのは、こういう会社です。
・資格を多く持っている技術者がいる
・社会保険にきちんと加入している
・財務指標が安定している
・建設機械を保有している
いずれも「事実」を審査するものです。
持っているか、加入しているか、数字が出ているか。
これらを書類で証明できれば点数が入りました。
この方向性は、今後もベースとして残ります。
ただ、これだけでは差がつきにくくなってきます。
📌 ② これから評価される会社
改正後に評価される会社の特徴は、3つあります。
・会社としての取り組みがある会社
自主宣言制度の新設で、「会社として何に取り組んでいるか」が点数になります。
資格や数字ではなく、会社の姿勢そのものが評価対象になります。
これは、社長の意思が反映される評価項目です。
「うちの会社は何を大切にして、何に取り組むか」を言葉にできている会社が有利になります。
・自社施工力がある会社
建設機械の評価範囲が広がることで、「自社でどこまでやれるか」が見られます。
外注に頼り切りの会社よりも、自社で施工できる範囲が広い会社が評価されます。
これは、現場の対応力/災害時の対応力につながる視点です。
・経営の体質が整っている会社
社会保険加入のように、「当たり前のこと」は評価対象から外れていきます。
これからは、その先にある「経営としての体質」が問われます。
財務、人材、現場、姿勢。 会社全体としての整い方が、点数に出てきます。
📌 ③ 経審と経営は同じ方向を向き始めている
これまでの経審は、「経審のための対策」が成り立っていました。
書類を整える、加入手続きをする、資格を取らせる。
そういう「点数のための行動」で点数が動きました。
でも今回の改正で、その方向性が少し変わります。
・会社としての取り組み → 経営の方針
・自社施工力 → 投資判断
・経営の体質 → 財務管理
経審で評価される項目が、経営判断そのものに近づいています。
経審の点数を上げる行動が、経営改善とつながる方向に変わっています。
これは、社長にとっては良い変化です。
「経審のためだけにやる対策」より、「経営を整えていく中で点数も上がる」方が、会社全体にとって効果が大きいからです。
📌 ④ これから差をつける会社の共通点
改正後に経審で差をつける会社には、3つの共通点があります。
・会社としての方針を社長が言葉にできる
・自社施工力を意識して投資判断をしている
・財務と現場の両方を経営の視点で見ている
いずれも、特別な対策ではありません。
普段の経営の中で意識しているかどうかの差です。
経審は、これから「経営の通信簿」のような性格を強めていきます。
普段の経営が整っている会社が、自然に点数を伸ばしていく方向です。
まとめ
・これまでの経審は「資格・加入・数字」など事実が中心だった
・改正後は「会社としての取り組み・姿勢」が点数になる
・自社施工力や経営の体質が評価される方向に変わっている
・経審で評価される項目が、経営判断そのものに近づいている
・普段の経営が整っている会社が、自然に点数を伸ばす
経審は、もう「申請のためのイベント」ではありません。
会社の姿勢と体質が、点数として表れる制度に変わりつつあります。
日々の経営をどう整えていくか。
そこが、これからの経審の差になります。
📌 次回予告 次回は、「経審のY点を改めて見直す|財務指標の整え方」を整理します。 改正後も変わらず重要な財務指標を、経営の視点で整理します。
※「経審対策や財務の整え方を一緒に確認したい」方はこちらからご相談ください。 自社の経審状況の整理から、今期中の対策まで一緒に考えます。
※本記事は2026年5月時点の情報です。制度改正等により取扱いが変わる場合があります。
