AI企業のIPOは「GAFA型」ではなく「軍需産業型」に近づくという見方
What Investors Should Realize About Those AI IPOs by Holman W. Jenkins, Jr. https://www.wsj.com/opinion/what-investors-should-realize-about-those-ai-ipos-7388f783?st=kjEQAj
Wall Street Journal のオピニオン欄での指摘で、AI企業への投資は、インターネット時代のような自由競争ではなく、国家安全保障と強く結びつく時代に入るかもしれない、という内容です。
筆者の主張を整理すると、
最先端AIは「一般公開されない領域」に入る可能性がある
政府契約がAI企業の主要収益源になる
AI企業は軍需産業のような存在へ近づく
将来のAI IPOは、GoogleやFacebookが「広告モデル」で個人ユーザーを顧客にしたのに対し、最強のAIはその性質上、政府や軍事機関が主たる顧客になりうる
という話です。これまでのIT産業と同じように考えることはできず、
「AIの最先端は、消費者向けアプリではなく、政府との関係性が重要になる」
という意見でした。
なぜ重要か
私は不動産投資もしているのですが、少し似ている部分があると思いました。
例えば、日本でも、
金利
建築規制 (特区民泊とか)
補助金
防災 (15階まで建てると消防の規制が厳しくなるので、それまでに抑えるとか)
などで、国家や行政の方向性が収益性を大きく変えます。
AIも同じで、
「良いプロダクトを作れば勝てる」
だけではなく、
どの国の規制下にいるか
政府とどれだけ近いか
GPU・電力をどれだけ確保できるか
国家安全保障上、許可されるか
が極めて重要になっていくのかもしれません。
特に最近は、
中国向け先端半導体輸出規制
NVIDIA製半導体輸入規制
などを見ると、そうだよねと納得できます。
純粋にAIの技術的展開だけを考えてみると、実際には、
オープンソースAI
ローカルLLM
など、民主化の流れもかなり強いです。
また、インターネットも当初は軍事技術から始まりましたが、その後は民間が巨大市場を作りました。
なので、「AI=完全に国家管理」まで行くかはまだ分からないと思います。
投資家視点の示唆
今後のAI投資を考えるうえで重要なのは、
「モデル性能」
だけではなく、
電力
データセンター
半導体供給
政府契約
防衛産業との接点
規制耐性
を見ることなのかなと思いました。AI企業というより「AIインフラ企業」という見方で見たほうが、将来性を正確に掴みやすい可能性があります。
次に見る指標
今後チェックしたいのは、
米国防総省(DoD)のAI予算
AI向け電力需要
データセンター建設数
GPU輸出規制、輸入規制
AI企業の政府契約比率
IPO時の議決権構造
中東・台湾関連の半導体政策
あたりだと思います。
特にAIと国家安全保障がどこまで一体化するかで、次の10年の勝者はかなり変わる気がします。
What Investors Should Realize About Those AI IPOs by Holman W. Jenkins, Jr. https://www.wsj.com/opinion/what-investors-should-realize-about-those-ai-ipos-7388f783?st=kjEQAj
UnsplashのIgor Omilaevが撮影した写真

