初めまして。出戻りオタク、50歳から漫画家修行します。①
このnoteは、
30年近く勤続した仕事を辞め、
退職金をつぎ込んで
4月から専門学校で漫画家を目指す、
50歳の挑戦のリアルタイム記録です。
なんでこの年でわざわざ
そんな無謀なことを
始めることにしたのか。
一度は葬った「マンガ家」という目標
「マンガ家になりたい」というのは
幼少期からの夢でしたが、
高校卒業時、才能が無いのを理由に
一度諦めました。
自分より桁違いに絵もストーリーも
上手い下級生の入学に打ちのめされ、
すべての漫画道具を捨てて。
山月記ですね。
いやそもそもそれ以前で、
才能のなさを努力で補うこともせず、
勝負の土俵の端にすら
ついてなかったんですが。
その後の28年の社会人生活の中、
ままならない現実も思い知らされながら
親友や祖母や元同僚等の突然の死、
長い家族の確執と親の離婚、
障害の自覚と診断等を経て、
自分の中に、
死ぬまでにどうしても形にしたい
漫画の構想が膨れ上がっていきました。
漫画でしか表現できないもの。
大切な人を失った人が
喪失の傷から再生する物語、
母と娘の和解、贖罪、
異なる他者との共生など等。
それによって少しでも
誰かの助けになりたい、と。
しかし、高校卒業時に諦めて以来、
挫折感と敗北感から、
書店の漫画コーナーすら
寄り付けないままでした。
煌めくような才能と技術への羨望、
どうやっても追いつけない
絶望と嫉妬に炙られるようで、
漫画を読みたいのに正視できない。
ごく限られた雑誌を立ち読みするのに
とどめようと思いながら、
それでも手が空くと気が付くと
余白に絵を描きつけている。
その度に、「こんなことして
何になるんだ」と、
自分の腕を掴んでは抑え込むという、
不毛な繰り返しでした。
人生を変えた出会い
転機となったのは、2年前、
あるドラマにのめり込んでから。
そのドラマのファンが集うSNS上で、
2次創作と思えない緻密な絵を描く人に
出会い、絵や創作を巡って深く対話する
機会を得ました。
「描きたいと思う気持ちがあるなら
描き続けて。技術は関係ない。
思いを込めて描き続ければ
伝わることがある」と。
道を示してくれた精神的な師匠を
得たことに背中を押されて、
30年ぶりに創作を再開。
それまでのストーリー漫画歴は
高校時代の最大16P。
他は未完だらけだったんですが、
熱に浮かされたように38P完成させ、
勢いのまま、初の本格的同人誌を
80P超で1人で発行。
この段階で、
「描かないと生きられない自分」を
痛感させられました。
この2年間で、2次創作のお陰で
ストーリーや人体が少しずつ
描けるようになって
250P以上を仕上げました。
並行して、オリジナル漫画のネームも
累計200P切りました。
なんとか、手に届く具体的な目標に
手繰り寄せるところまでは
来た訳です。
しかし試算した結果、
技術力と時間の絶対的不足のため、
フルタイム勤務を続ける限り
オリジナル漫画を完成させるのは
死ぬまでには不可能と判明。
専門学校に土日だけ通学することも
考えましたが、ブラック労働只中で、
時間的体力的に無理がありました。
決定打となったのは
2020年、突然やってきた決定打は、
新型コロナウイルス感染拡大と、
父や義母の介護が始まったことでした。
コロナ緊急対策で業務量が激増し
終わりが見えないブラック労働、
さらに早期退職制度の開始で、
早晩、リストラか過労死の
二択を迫られることが
想像できました。
自分だっていつ倒れるか、
いつ死ぬかわからない。
後悔だけはしたくない。
今しかない。
早期退職して、
漫画一本で勝負していくことを
決意しました。
おいおい正気か??という
ツッコミもあるだろうことは
重々承知しています。
でも、気づいてしまったから。
現在に至るあらゆる漫画の神々の作品に
耽溺するよりも、自分の拙い漫画を
描いている時の方がシアワセだということに。
職場ではミスばかりの
ポンコツ職員なのに、
漫画を描いてる時は
たったひとつのミスがゆるせなくて、
たった一枚の表紙を仕上げるためだけに
50時間以上1秒も眠らずぶっとおしで
描き続けられてしまうことに。
もうだめだ、と思いました。
自分は、与えられるだけでは
満足できなくて、
何かを生み出さないと生きていけない。
与えるなんて、
おこがましいことは望まない、
ただ自分が伝えたいことを形にしたい。
漫画家になりたいんじゃない、
マンガでしか伝えられないことを
届けたいだけなんだと。
生業に出来る確率なんて、
メチャクチャ低いのもわかってる。
でも漫画を完成させるためには、
技術を勉強しないと進めない。
わかってる。
自分よりもっと若くて才能があって
成功していて将来有望な作家さんは
星の数ほどいる。
どんなに頑張っても、
一生かかっても追いつけない。
終わってしまった30年は、
取り戻せない。
知ってる、わかってる。
それでも、何で敢えて自分が
描かねばならないのか。
それでも、無理なんだもん。
抑えられないんだもん。
夜中にふいにその思いが湧き上がり、
誰に対してかもわからず、
訴えていました。
泣きながら。
だから、この道を進もうと決めました。
もう逃げない。
世の中に通用するレベルになるよう
徹底的に己を鍛えたい。
私は、人生を懸けて取り組んで、
それでも叶わなくて、
何も遺らなかったら、
また漫画を見るのも苦しくなって
漫画への愛すら失ってしまったら
どうやって生きていけばいいんだって、
そうなるのが怖かったんだ。
まだ土俵にすら上がってないのに。
闘え。
逃げ出そうとする自分と。
言い訳しようとする人生と。
ゴングを自分で鳴らすんだ。
30年も遠回りをしたけれど、
今度こそ真っ向勝負して実現させたい
と思っています。
果たして本当に実を結ぶのか。
読者の方も、見届けていただけたら嬉しいです。

▲イラストを再開した頃に描いたモノ。今から見ると頭と胴体のバランスなどがおかしいのですが汗 ビフォーアフターというコトでUPしていきます!
※追記&ご報告※
2023年卒業後、無職でしたが、
幸い商業連載のお声かけを
いただくことが出来ました!!
応援してくださった
皆さまのお蔭様です。
有難うございます!!!!!
※追記2※
上記の商業連載は残念ながら
先方都合で消滅となってしまい、
1年間の定期収入が消えました。
さらに両親・義父母4人介護の開始で
商業漫画家は諦めるしかないのか…と
土俵際まで追い詰められたのですが。
「これが最後の機会」と思い定めて、
ほぼ実録コミックエッセイを描き上げ
2024年2月コミティア147
出張編集部へ持ち込んだところ、
なんと初担当さんが決定!
なんとか首の皮一枚ギリギリで繋がり、
3年がかりで、どうにかこうにか
念願の商業デビューに
こぎつけることができました!
追記:53歳で、遂に現実に
※追記3※
持ち込みした介護マンガ
「53歳からクアッド(4人)介護、
始まっちゃいました」が、そのまま
デビュー初連載になりました。
2024年10月から12月まで、
主婦の友社さんWEBマガジン
「ゆうゆうtime」にて配信されました。
ご笑覧いただけたら嬉しいです↓
「遂に商業デビュー!主婦の友社さんWEBマガジンにて連載スタートしました」
※商業デビューに伴い、当記事タイトルの一部を変更しました
「出戻り腐女」→「出戻りオタク」
※追記4※
そしてさらに、2024年12月、
初コミカライズ本が書店に並びました!
出張編集部への持ち込みをキッカケに
主婦の友社出版部からのお仕事もいただき、
画期的な認知症ケアを紹介するマンガを
描かせていただきました。
2024年12月6日、全国主要書店および
電子書籍で発売となりました
初コミカライズ本、書影出ました!
— 深謝(ミシャ)🍀マンガ家🍀お仕事募集中です (@50AriseMisha) November 30, 2024
「奇跡の認知症介護
マンガでわかるモンテッソーリケア」
画期的ケアを編み出した和氣伸吉さん著の
作画を担当させていただきました
認知症になっても終わりじゃないと
希望をもらえる本です✨
12/6全国書店で発売!
電子で予約受付中ですhttps://t.co/lQ4WOzsNWX
追記:人生にムダなことはない
28年勤続した福祉業界で得た知見、
リアルタイムでの4人介護の体験、
コミックエッセイという手法など、
自分の持てるすべてを注ぎ込んだ結果、
とにかく諦めなければ道は拓けると、
身をもって実感した体験でした。
膨大な日々の先にあるものを
信じることが出来なかった、
18歳のアオくさい
あの日の自分に言ってやりたい。
自分の経験が、いつか
自分を助けてくれる。
誰かのためになる。
人生には、何ひとつ
無駄なことはない、と。
あの暗渠のような黒歴史も、
己を偽って過ごした30年も、
全部、意味があった。
そして振り返ると、
「仲間なんて要らない、
ずっと独りでいいんだ
(どうせ出来ないし)」と
いきがっていたオタクに、
いつの間にか仲間が出来ていました。
朝から晩まで、死ぬまで
マンガ描き続けていたい、という
”不治の病”の仲間。
志を同じくする同志に囲まれて、
毎日マンガ描いて読んで暮らせて、
カラダはキツくてもシアワセです。
まさに想像すらしていなかった光景が
眼前に広がっていました。
この道を貫き通して、
次の景色を見たいと願っています。
長い長い文章に
ここまでおつきあいくださり、
感謝いたします。
まだまだ、
マンガ家としての人生は
始まったばかりです。
助けてもらってばかりで、
恩返しが追いついていないのですが
よろしければ今後も
見届けていただけると
有り難いです…!
追記:定点観測マガジン「noteで人生どう変わったか」始めました。
「50歳からの漫画家挑戦」などの
リアタイログを、少しずつですが
下記マガジンに収納しています▼
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