新米先生、滝に打たれる(比喩ではない)|1920(大正9)年7月24日(土)|7月25日(日)|
📗1920年、旧制中学校を卒業した祖父。小学校の先生になろうと師範学校を受けたものの、まさかの不合格。
師範学校リベンジを狙いつつ、仕方なく(?)田舎の親戚の家に下宿しながら、非正規の代用教員として小学校の教壇に立つことに。
そんな代用教員生活、初めての夏休みがやってきました。
この日記を、孫である私が106年後の2026年、同じ日付で紹介しています。
🧭 この日のあらすじ
7月24日(土)
朝は大雨。登校日だったようだけど、子どもたちは誰も来ず、堤くんとの約束も流れてしまう。
下宿先の石松家へ戻り、恒さん、春さん、下坪の小瀬と一緒に、岩舟の滝へ行く。
帰りに川でひと泳ぎ。
7月25日(日)
昨日の滝遊びで使い切ったのか、今日はおとなしく家の中で五目並べをして遊ぶ。
午後、実家に帰る。
📅 日記本文
7月24日(土)
雨のち晴
朝、大雨降りたる為、児童来ず、故に堤君との約束は止む、
石松へ帰り、恒さんと春さんと下坪の小瀬と一緒に岩舟の滝に行く。帰りに川にて水をあべる(原文ママ)
7月25日(日)
昨日の疲れにて今日は5ならべをして遊ぶ。
午後、家に帰る。
📌 背景メモ
岩舟の滝(現住所:高山市丹生川町柏原)
名前の由来は「滝つぼが舟の形をしてるから」。
傍らには不動明王が2体祀られていて、眼病・頭痛にご利益ありとの噂も。

五ならべ
五目並べ、のことかと。
石松家は大家族なので、遊び相手には困らないね。
💭 孫のつぶやき
岩舟の滝、私の母(祖父の娘)によると「カシャボラの滝」と呼ばれていて、子どもの頃によく連れて行ってもらったそう。
「カシャボラ」って、なんだかアフリカの地名みたいだけど(笑)、実は「柏原(かしわばら)」が訛ってできた呼び名なんだとか。
さらにビックリなのは、その行き帰り。
行きは高山の家から滝まで約13kmを歩き、帰りはトラックをヒッチハイクして帰宅するというワイルドすぎる移動手段。
濡れた髪の女の子を2、3人連れたお父ちゃんが、道端で手を上げていたら、運転手さんも「まあ乗ってけ」ってなるよね。
この日は堤くん(誰?)との約束が雨で流れてしまったけれど、代わりに4人で岩舟の滝へ。
結果オーライ。
「排水口の掃除」で地味に始まった18歳の夏休みだったけれど、夏らしい思い出もできたようで、孫としてもちょっと安心しました。

