常識は新聞、雑誌の中に|1920(大正9)年8月16日(月)|8月17日(火)|
📗1920年、旧制中学校を卒業した祖父。小学校の先生になろうと師範学校を受けたものの、まさかの不合格。
師範学校リベンジを狙いつつ、仕方なく(?)田舎の親戚の家に下宿しながら、非正規の代用教員として小学校の教壇に立つことに。
そんな代用教員生活、初めての夏休みがやってきました。
この日記を、孫である私が106年後の2026年、同じ日付で紹介しています。
🧭 この日のあらすじ
8月16日(月)
夏休み中だが児童を招集して学芸会をした。
あまり上手な者はいなかった。
校長より、尼港事件についての話があった。
夜、青年団の例会で国勢調査について、話があった。
帰宅は12時。
8月17日(火)
朝8時に下宿から高山の実家に戻る。そして、英語、和訳の勉強をする。
図書館で、新聞・雑誌を読む。
常識は主に新聞・雑誌の中にある。
📅 日記本文
8月16日(月)
児童を召集し学芸会をなす。あまり上手なもの無し。
校長より、尼港事件につき話さる。
夜、青年例会あり。国勢調査の話あり。帰りたるは12時なりき。
8月17日(火)
朝8時家に帰る。それより英語、和訳をなす。
図書館にて新聞、雑誌を見る。
常識は主に新聞、雑誌中にあり。
💭 孫のつぶやき
夏休み真っ盛りに、学芸会。
劇とか合唱じゃなくて、各自が休み中に磨いた一発芸(なんやそれ)を披露する「お楽しみ会」的なやつだったのかも。
あまり上手な者はいなかった、は、まあ、そうだろうね。
尼港事件、「尼」の字面で一瞬、瀬戸内寂聴さんを思い浮かべた。
ニコラエフスク港、略してニ(に)港→尼港。
無理に略さんでいいし、無理に当て字せんでいい。
国勢調査、この日記の1920年が日本初だったと知って急に背筋が伸びた。
前回2025年はうちはネット提出でしたけど、1920年の人たちは「そもそも国勢調査って何?」からのスタートだったはず。
青年団の例会でどんな説明をされたんだろう。
個人情報漏洩を心配する人はいなかっただろうね。
「常識は主に新聞、雑誌中にあり。」
急に真顔で名言残す18歳。田舎町では世界とつながる手段が新聞と雑誌しかなかった。
図書館でよく旧制中学の同級生と出会うのも、みんな情報を仕入れに来てるからかも。

