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ウヱブスター氏新刊大辞書和訳字彙|1920(大正9)年1月6日(火)

📓 1920年、17歳だった祖父が書いた日記を、 孫である私が、2026年の同じ日に紹介しています。
仮名遣いは今の表記にしています。
読めない字や謎ワードも時々ありますが、106年前の味ということで、ご理解ください。


🧭 この日のあらすじ

ゆうべは映画で帰りが遅く、かなりの寝不足。
酢が凍るほどの厳しい寒さ。
親戚の家で、ウェブスターの英和辞典を借りる。


📅 日記本文

昨夜帰ったのは12時であったから、
今朝非常に眠かった。
寒くて、酢のしみる位であった。
「余が希望」を書いた。
午後になって大洞屋に行く。
和文英訳の本(原文判読不能)「ウエブスター」を借りてくる。
夜、湯に行く。
母、徳兵衛さんかからる。

📌 背景メモ

寒くて、酢のしみる位
この場合の「しみる」は、「凍みる(しみる)」、つまり凍る、という意味です。
酢は約−6℃で凍るそうなので、かなり厳しい冷え込みだったことが分かります。

「余が希望」
前日と同じく、師範学校受験対策で練習した作文のお題でしょう。

大洞屋
1918年の日記にも何度か登場する、遠縁の大洞家のことです。
三千三(みちぞう)さんという、祖父より少し年上の息子さんがいました。
三千三さんは慶應義塾大学に進学しており、この英語辞書も、もともとは三千三さんのものだったのかな。

ウエブスター
当時「ウェブスター」といえば、『ウェブスター氏新刊大辞書和訳字彙』のことでした。
1888年に三省堂から刊行され、20年以上にわたって増刷されたロングセラーの英和辞典です。
「字彙」は、「じい」。辞典のことです。

三省堂のサイトより
国立国会図書館次世代デジタルライブラリー

徳兵衛さん
母に尋ねたところ、徳兵衛さんは按摩さん(マッサージ)だったそうです。


💭 孫のつぶやき

親戚の家で借りた、ずっしりと重い一冊の辞書。
酢が凍るほどの寒さの中、風呂敷に包んだ「ウエブスター」を大事そうに抱えて帰る、17歳の祖父の姿が目に浮かびます。


参考サイト