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「皆の品行悪くて大心配」—18歳の新米先生、洗礼を受ける|1920(大正9)年4月22日(木)|4月23日(金)|

📗 1920年(大正9年)。旧制中学を卒業したての18歳の祖父が書いた日記を、孫である私が106年後の同じ日に公開しています。
師範学校を受けたけど不合格。「来年こそ!」と誓いつつ、親戚の家に居候しながら、正式採用ではない「代用教員」として田舎の小学校の子どもたちに勉強を教えていた、そんな18歳の春の話です。


🧭 この日のあらすじ

初めて修身の授業をする。
綴方の授業で遠足の作文を書かせる。が、「皆の品行悪くて大心配」。
放課後、教員の歓迎会があった。

夜、としさんの病気が悪化、○○○をくってもらう(判読できず)


📅 日記本文

4月22日(木)
始めて(原文ママ)修身あり。
各管理室の検査あり。

4月23日(金)

綴り方に遠足の作文を作る。
皆の品行悪くて大心配。
放課後、歓迎会あり。
夜、としさん病気悪く、○○○をくってもらう。
古瀬、笠井、堤、木下、都竹、井口、荒川、今井。


📌 背景メモ
綴方
今でいう「作文」の授業。
遠足の翌日に作文を書かせるのは、いかにも先生らしい授業計画です。

としさん
4月28日の日記に「としま(とし様の略)」が亡くなったという記述があり、祖父は
「いと悲しかりき」
「父母と慕いたるに運命とは言いながらまことに可哀いことをした」
と書いている。
祖父が父母のように慕っていた人なのだろうか。この日の「病気悪く」は、その5日前の話。結末を知っている孫には、少し切ない記述です。


○○○をくってもらう
ここが判読できず意味が不明のまま
「をくってもらう」は「を、食ってもらう」か「送ってもらう」か、正直よくわからない。
判読できないまま、106年後の孫も首をひねっています。

①「を、食ってもらう」の場合
最初の文字が祖父の書く「り」に似ているため、「り」で始まる3文字の食べ物ではないかと推測。
4月の飛騨でりんごが手に入るか疑問だけど、祖父が居候していた石松家は地元の有力者。当主の平五郎は村議会議員や区長も務めた家柄で、多少入手困難なものでも取り寄せられたかもしれない。

②「送ってもらう」の場合
病状が悪化したことを、遠くの親戚に知らせるために「電報」を送ったというのが考えられる。でも、電報を意味する「りし○」というような言葉が見つからない。
りし「文」にも読めるが、祖父の書いた文字の「文」(「遠足の作文」のところ)とは形が違っているように見える。

真相は不明のまま。




💭 孫のつぶやき

「皆の品行悪くて大心配」
最後に並んだ8人の苗字——これ、悪ガキ指名手配リストでしょうか笑。
名指しで記録するあたり、相当頭に来てたのかも(デスノートじゃあるまいし)。
しかも当日は歓迎会もあって、夜は「としさん」の病状が悪化。
なかなかハードな木金でした。
「○○○をくってもらう」は、106年後の孫にも解読できず。
じいちゃん、もう少し丁寧に書いてほしかったけど、まさか106年後に孫が読むとは思ってなかったよね。