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社員食堂でのできごと

こんにちは、ぱんだごろごろです。
今週は、いつもとはちょっと違います。
実は、noteの記事とは別に、書かなければならないものが出てきてしまいまして。

有り体に言えば、長い付き合いの恩師から、あるものを書け、と厳命されてしまったのです。
あるものとは・・・。
江戸時代中期の哲学者、「三浦梅園」に関することです。
40年間、逃げ回って、書かずに済ませてきたのですが、とうとうお鉢が回ってきてしまいました。

ただ、さすがは我が恩師、
今の私に論文など書ける頭も気力もないことはとっくにお見通し、
「梅園に関することなら何でもいいから書け」
とのお達しです。

少しずつ書き始めてはみたのですが、締め切りのことを思うと、そろそろ専念しないと間に合いそうにない。
noteとの両立は、思ったよりも難しいものでした。

いったんnoteをお休みして、こちらを書くしかないかなぁ、とも思ったのですが、せっかく続けてきたnoteの投稿、いったんやめると戻って来られなくなりそうで、踏ん切りがつきません。

社員食堂でお昼ご飯を食べながら考えていて、ひらめきました!

noteに、梅園先生の記事を書いてしまえばいいのじゃない。
そこから一本にまとめればいいのでは。
一章ごとを、書いては投稿し、書いては・・・と言う具合にやっていけば、無理なく書き続けられそうです。

ということで、今週は、私ごとで、noteの場をお借りしま~す。
どうぞご理解の上、ご容赦くださいませ。

*さっそく昨日、一本、梅園哲学にからめた記事を書きました。
この調子で、何とか書き上がるといいな。


ある日の社員食堂でのできごとです。
A定食を食べ終えた私は、梅園学会から送られてきた、梅園学会報を読んでいました。
梅園哲学に関する論文を、家でだけ読んでいるよりは、電車の中や、職場での休憩時間も利用して、少しずつ読む方が、頭の中に入るような気がしていたのです。
そこへ、隣の部署の中年男性社員がやって来て、私に声を掛けました。
「やあ、ぱんださん、何を読んでるの」
「えーっと、論文です」
「何なに、難しそうだねえ。何の論文なの」
「三浦梅園です」
「え、誰、それ」
「あ、あの、江戸時代の哲学者なんです」
「ええ、哲学なの、俺、全然わからない。どんな人だったの」
「あ、あれ、教科書にも載っていたはずですよ、倫社の」
私は、しどろもどろになっていました。あれだけ慣れ親しんだはずの梅園先生のことを、いざとなると、どう説明すればわかってもらえるのか、まったく思い付かなかったのです。

ものごとを理解するには、ただ、本に書かれたことを読むだけではだめで、自分の頭の中で整理して、定着するところまで持っていかなければなりません。
そこまで行って初めて、自分自身の知識になるものです。
そして、そうするのに一番良い方法は、人に教えることだと言われています。

私は、梅園先生の思想を、人に教えることが、まったくできませんでした。
梅園先生の名前を初めて聞いたという人に、梅園先生がどんな人であるか、梅園先生がどんなことをしてきたかを、何一つ伝えることができなかったのです。

私は、私自身のふがいなさに、打ちのめされました。
梅園先生と過ごした数十年、梅園先生の教えに触れていながら、その思想の一端はおろか、先生の人格の立派さ、行ってきた数々の社会事業、藩主からも重用されるほどの学識と知見の持ち主であったこと、誰もが認める該博な知識の持ち主でありながら、学者としての立場に安住することなく、何より実践を尊んだこと、生涯、数多くの書物を書き著したこと、代々の医師の家系で、本業は医師であったが、医学、哲学の他にも、天文学、博物学、倫理学、文学、経済学、政事と、驚くほど多方面に通じていたこと、塾を開いて、各地から梅園先生の名声を慕ってやって来た、有為の若者たちを教え、導き育てたこと、年若い頃から、すぐれて聡明で、俊才として有名であったこと。
それらの何一つとして、目の前にいる相手に理解してもらうことができなかったのです。

結局、追い詰められた私が発した一言、
「ええっと、平賀源内と同時代の人です」
という言葉で、相手は納得して去って行ってくれました。

この出来事から、私は、深い反省と、予め備えることの重要性を学んだのです。
梅園先生を知らない人に、どう説明すればわかってもらえるのか。

一つ確かなことは、三浦梅園を知らない人に、いきなり条理学の説明をしようとしても、上手くはいかないということ(私自身に、その力がありません)。
まずは、梅園先生の生涯、その生き方を知ってもらえたら、いいのではないか。
私が、「梅園先生の存在を、もっと多くの人に知ってもらいたい」と思うようになったのは、この社員食堂での出来事があったからなのです。

今日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。
明日も良い日でありますように。



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