サウナに入る人と、圧倒的成果を出す人の共通点
出張で網走。一泊二日。
当然、網走のホテルに宿泊した。
このホテルには大浴場がついているらしい。
「当ホテルには大浴場がございます。サウナも完備されておりますので〜」なーんてチェックインの時に、受付の方から利用時間を案内された。普段、出張で訪れるビジネスホテルには大浴場がないから、あ、大浴場あるんだ、せっかく網走まで来たし、行こうかな、と考えた。
巷ではサウナブームが数年前から来ている。「サウナー」と呼ばれる人たちだ。その認識はある。私の場合、サウナも大浴場もそんなに好きなタイプではない。面倒だからだ。
「サウナ入って、水風呂を浴びて、またサウナに入って、って繰り返すと、整うんですよ」
会社の同僚がよく言っているのを耳にしていた。いわゆる有積者と呼ばれる、営業成績のいい同僚がそんな話をよくしていて、私は「そうなんだ?でも整うってどういうこと?」くらいに聞くと「とにかくサウナに入って、耐えて、その後水風呂です!それを繰り返すと、なんとも言えない感覚が〜」と答えてくれる。
分かってるような分かってない感覚。良いんだろうけど、いつか出来たらいいな、くらいの感覚。「眠る前はスマホを見ない方がいいですよ」に似た、分かってはいるけど、まあ別に、のやつである。
そんな私が出張先の網走で、ホテルの大浴場にサウナがある、と言われたもんだから、これは良い機会、とばかりに行ってみた。サウナだ。有積者の同僚が言っていた、あのサウナだ。
サウナの作法も知らず、かといって事前に調べず、とりあえずサウナに入った。全裸で。
どれくらい入るものなんだろう?と思いながら、頭の中で秒数を数えた。先に2人いたので、この人たちよりは遅く出よう、と思った。この人たちよりは粘ろう、誰でもそう考えると思う。男なら。女性はどうなのかな。そもそも女性風呂にサウナはあるのかな?
なんて思いつつ、先に入っていた人たちが、1人、2人と出て行った。頭の秒数カウントでは4分20秒を超えるところだ。私は思った。
・キツイなぁ
・とりあえず2人は出てったなぁ
・せめて5分はいきたいなぁ
・でもキツイなぁ
・暑いなぁ
・まだ5分経ってないけど、出ようかなあ
と、思っていると、こんな考えが脳内を巡った。
・自分で5分は行きたいなぁ、って決めたしなぁ
・あと数十秒だけど、耐えたいなぁ
・でもなぁ、キツイなぁ
・もう出ようかなぁ
と、思ったその時、同僚の顔が浮かんだ。
有積者の同僚だ。そしてこう思った。
・待てよ?
・なるほど、このツラさ、営業活動と同じじゃないか
・あと数十秒どうしようかなぁ?妥協して出ようかなぁ?ってのは、我々で言うと、あと1件どうしよう?電話をかけようか?でもなぁ…検討するって言ってたしなぁ
妥協しがちなんだけど、そこを妥協したら何にもならない。問題の先送りにすぎない。お客さんのためにも自分のためにもならない。っていう全ての仕事と通じるものがサウナにはあるのだなぁ、と思い至った。
なるほど、有積者と呼ばれる人たち、世間一般で成功者と呼ばれる起業家たち、五輪メダリストたちは、この、あと一歩、みたいなところを妥協しないマインドが、圧倒的な成績をもぎ取る秘訣なんだろうな、という結論にたどり着いた。
つまりは、自分との闘いに勝てる人たち。あるいは自分との約束を守る人たち、こういう人たちが成功していくんだな、ということだ。分かってはいたけれど、サウナに入ってそんなことを考えるとは思わなかった。
「とにかくサウナに入って、耐えて、その後水風呂です!それを繰り返すと、なんとも言えない感覚が〜」
同僚の言葉が甦る。
気づいた時には私の頭の中のカウントは6分を超えていた。
