トランプを食べた犯人は誰だ!?
今朝、息子はリビングに入るやいなや、「あっ!」と叫んだ。そして、「食べられちゃった…」と私と妻のところに来た。手には、よだれでベタベタになったトランプのカード。元の大きさの4分の1くらいにくしゃくしゃになった、紙製のクローバーのジャックだった。
このトランプは、昨年の年末にわが家にやってきたものだ。保育園の冬休みを乗り切るためのお家コンテンツ開拓の一環として、妻が近所のダイソーで見つけた。わが家は寒冷地にあるので、冬はほとんど外遊びができないのだ。トランプが100円で買えるとは、なんてありがたい。
当時4歳の息子にとって、カードゲームという新しい世界は刺激的だったようで、すぐに夢中になった。ババ抜きから始まり、ジジ抜き、7並べ、ブタのしっぽ、真剣衰弱、大富豪と、遊べるゲームの種類もどんどん増えて行った。ちなみに大富豪のゲーム、私が遊んでいた頃は「大貧民」と呼んでいたが、妻のときには「大富豪」だったそう。年齢のギャップなのかもと少し悲しい気持ちになったが、どうやら関西と関東で違う説もあるらしい。真偽は確かめない。
買ってからまだ半年ほどしか経っていないが、ほぼ毎日遊んだ結果、使い込まれた見た目になった。10年くらい前に買ったの、と言っても違和感ないくらい。改めて言うが、100円ショップで買えるトランプは、本当にコスパがいい。
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話を戻そう。今朝、トランプを舐めてふにゃふにゃにした犯人は、0歳の双子の娘のどちらか、あるいは2人である。双子は、少し前からなんでも口に入れるようになり、手当たり次第舐めている。おもちゃはもちろんのこと、畳んでいる洗濯物や仕事カバンも。特に目新しいものは優先して舐める。最初の頃は、おもちゃ以外は片付けていたが、だんだん追いつかなくなり、危険なものでない限り諦めることにした。
双子にとって、息子のおもちゃはとても気になるらしい。ポケモンの図鑑も、バスのおもちゃも、トランプも。見つけると一目散にハイハイしていく。息子が遊んでいるときに床に置かれることはあったが、双子が手にする前に、息子によって片付けられていた。
ところが今朝は、クローバーのジャックが、リビングの床に落ちていたのだ。他のカードは棚の上にまとまっていたから、1枚だけ片付け損ねたのだろう。息子は寝室で寝ている。妻は息子のそばにいる。2人がリビングに来るには、少し早い。私は台所で朝ごはんの準備。寝起きの双子にとっては、文字通り目が覚めるチャンスだったに違いない。
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息子は、折れ曲がったカードを直しながら、恐る恐る言った。
「トランプ、本当に食べちゃったかもしれない。大丈夫かなぁ…?」
見ると、息子の手の中のカードは角が少し欠けている。私なら、自分の大切なものを壊されたら、とりあえず怒ってしまうだろう。息子は、怒りよりも先に双子の心配をしている。びっくりして気持ちが追いついていないだけのような気もするが、5歳にしてまもなく不惑になろうとする私よりも器が大きい。
そんな息子も、朝ごはんを食べて少し落ち着くと、「もう、このトランプで遊べないね…」と悲しそうに話してきた。「100円なのだから、また新しいのを買おうよ」となだめるが、気落ちした様子の息子。
そんな息子を見て、妻が言った。
「もしかしたら、またこのトランプで遊べるかも…」
妻は、このトランプに予備のカードがあることに気がついたのだ。予備のカードをクローバーのジャックにすれば54枚のカードが揃う。妻と息子は、保育園から帰ってきたあとに、クローバーのジャックを作る約束をしていた。ちなみに、私はこれまでの人生で予備カードを活用したことなんてない。100円のトランプは、わが家でさらに活躍していきそうだ。ダイソーの担当者の方、予備のカードを入れてくれて、本当にありがとう。
息子と妻と修理作戦の話をしていると、双子の妹がこちらをじっと見ている。普段は、我関せずとおもちゃで遊んでいるのに。しかも、よく見ると口の周りに黒い何かがついている。犯人は、あなただったのか…。
