連載「菌活ボーイがゆく」⑪バッタミステリー
こうじの魅力にはまった猫サラリーミャンの菌活実践記です。
「育て上げた醤油こうじを食べてしまうのが心苦しくて」の心境で菌との触れ合いの日々を送る。
さっちー師匠ににゃんだかんだ巻き込まれながら“菌友”(菌活友だち)づくりに励む。
文/菌活ボーイ
イラスト/ちぐ

目覚めると、顔の横でバッタが添い寝していた。
ふぎゃ~!
小指の長さの緑色。
うつぶせのまま動かない…と思ったら、既に力尽きていた。
恐る恐るつまみあげ、窓からポイした。
ぷにぷに感触。ひえ~。
圧死ではなさそう。
僕は無実と思われる。
どうやって網戸をかいくぐり、なんの目的で来たのだろう。
伝えたいことでもあったのか。
かつて昆虫採集に熱中した少年。
どうしてだろう。
大人になったら、虫が苦手になった。
「いま興味あるのは、こうじ菌なんだよ」
育菌ボトルにささやいた。
朝飯のキュウリを、台所で立ったままかじる。
日差しがさんさんと降り注ぐ。
秋の空は高く、風も爽やかだ。
きょうも生きてる。
こうじがうまい。
(続く)
