中村記念美術館とひがし茶屋街 @金沢
金沢の「静」と「艶」に浸るひととき
こんにちは。
インテリアコーディネーターのKikoです。
今日は金沢の旅の後半戦をお届けしたいと思います。 モダンな建築から一歩足を踏み出すと、そこには古都金沢が大切に育んできた「静」と「動」の美しさが息づいていました。
今回訪れたのは、本多の森の静寂に包まれた「金沢市立中村記念美術館」、です。前回の記事でご紹介した「鈴木大拙館」や「金沢県立美術館」と同じエリアです。そして、川を隔てて「ひがし茶屋街」へも足をのばしました。

金沢市立中村記念美術館
ここは金沢の酒造実業家であり茶人でもあった中村栄俊氏のコレクションを核とした美術館。一歩敷地に入ると、小立野台から流れる辰巳用水のせせらぎが聞こえ、都会の喧騒を忘れさせてくれるような、しっとりとした空気が流れています。
特に印象的だったポイントをいくつかご紹介しますね。




茶の湯の精神が息づく展示 茶道具、古九谷、加賀蒔絵など、重要文化財を含む約千点の所蔵品はどれも気品に溢れています。「美術品は国民の宝」という中村氏の信念が、展示室の隅々にまで満ちているようでした。
建築そのものの魅力 中村家の住宅を移築・改装した展示棟は、和の趣を存分に感じられる空間。木肌の質感や影の落ち方に、インテリアコーディネーターとしても心惹かれるものがありました。
庭園との調和 窓から見える緑が、室内にある美術品と呼応するように美しく、まさに「一幅の絵」のよう。
格式高い茶道具を眺めていると、日々の暮らしの中で「一息つく」ことの大切さを改めて教わった気がします。


翌日は、少し雰囲気を変えて「ひがし茶屋街」へ足を伸ばしました。

金沢を代表するお茶屋建築「懐華樓(かいかろう)」を拝見しましたが、ここはまさに艶やかな別世界。



金箔で織られた畳の茶室 金沢の伝統工芸が、インテリアの主役として贅沢に使われていました。
色彩のコントラスト 輪島塗の階段や加賀友禅の鮮やかな色使い。朱色の階段を、美しいお着物を着た芸妓さんが静かに上っていく様子を想像せずにはいられませんでした。








格式高い「一客一亭」のお座敷文化。今の私の生活からは少し遠い世界ですが、その洗練された美意識は、現代のインテリアにも通じる「おもてなしの究極の形」なのかもしれません。


そして、最後に訪れたのが「妙立寺(みょうりゅうじ)」、通称「忍者寺」です。 こちらは落とし穴や隠し階段など、驚きの仕掛けがたくさん!これから行かれる方の楽しみを奪わないよう、詳細は内緒にしておきますが……大人も夢中になれる、とても知的なアトラクションのような体験でした。


[所感] 今回の金沢旅行では、現代建築のエネルギーと、中村記念美術館や茶屋街が持つ歴史の奥行き、その両方に触れることができました。 古いものをただ守るだけでなく、それを美しく「見せる」ための工夫や設え。私たちが住まいに求める「心地よさ」のヒントも、こうした伝統的な空間の中に隠されているのかもしれません。
金沢の美意識は、どこか凛としていて、それでいて優しく包み込んでくれるような温かさがあります。 皆さんも、忙しい日常から少し離れて、この「静謐な美」を体験しに金沢へ出かけてみませんか?
次はどんな場所で、心ときめくインテリアに出会えるでしょうか。

