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エッセイ【うつ病から復職、そして夢へ】#14 30代 青春18きっぷで 旅に出る(4日目&最終日)

4日目の朝、倉敷の空は曇っていた。
昨日なくした傘入れのことが、
まだ少し胸の奥に引っかかっている。

少しだるい体を引きずるようにして駅へ向かい、
電車に乗り込む。


#13はこちら👇


雨の向こうに、晴れが待っていた

大雨から晴天へ ー空が旅の地図を描いていく

山口へ向かう途中、大雨で列車が止まり、
車内には小さなざわめきが広がった。

車内に流れるため息とアナウンス。
どうにもならないことの中で、
ただ座っているしかない。

でも旅って、思い通りにいかないからこそ、
記憶に残るのかもしれない。

そんなことを思いながら
ぼんやりと窓に打ち付ける水滴を眺めていた。


雨の街を抜けると、空が明るくなってきた。

窓の外に広がる海は不思議なほど澄んでいて、
初日よりもずっときれいに見えた。

もしかしたら、変わったのは景色じゃなくて
――わたし自身なのかもしれない。

鈍色の景色も美しい

途中下車した岩国。
初めて「錦帯橋」を見に行った。

多くの観光客が次々と橋を渡る中、
その日も時間がないわたしは眺めるだけ。

それでも十分だった。
雨上がりの空気、川のせせらぎ、散りかけの桜ーー
その瞬間の感覚を五感と少しの写真に刻んだ。

錦帯橋と桜
次に来たときは渡りたい

岩国を出て電車に乗ると、
次第に空は晴れ間がのぞいてきた。

倉敷から岩国、そして山口へ。
天気の移ろいがまるで心のグラデーションのようだった。
日本を横断している実感。
移動のたびに景色も心も変わっていく。

まるで、わたしの心のように移ろう空の景色

瓦そばと映画館、そして独り占めの大浴場

青春旅、最後の夜は下関で過ごす。

全国旅行支援クーポンを手にしたわたし。

アツアツの「瓦そば」をぺろりと平らげ、
映画館で「わたしの幸せな結婚」を観た。

本当に瓦の上に乗っている!

そして、ホテルの大浴場は独り占め。
開放感に思わず声が出た。
一日の終わり、心も体も湯にほどけていく。

帰れる場所があるという安心

「明日は家に帰れる」その事実が胸を温める。

冒険の終わりを惜しみながらも、
やっぱり自分の安全地帯に戻れる安堵。
旅が好きでも、不安症の影はいつも少しだけ一緒にいる。


旅の終わりに見つけた”生きる場所”

港の朝市、海風と寿司の匂い

晴天の下、潮風に髪がなびく。
とれたての魚で握られた寿司を食べに
唐戸市場」へ。

目移りするほどの寿司たちの中から
選りすぐりを見つけて並べる。

見た目も味も満点🍣
キラキラ輝く海を眺めながら
幸せいっぱいに頬張った。

エビ推し🦐
「ザ・港」な景色
猿回しを鑑賞🐒

門司港で感じた異国の風

旅の締めは門司港めぐり。

石畳と洋館、通りを抜けるバナナ売りの声。
日本なのに、少しだけ遠い国に来たような気分になった。

陽気な声でバナナを売る皆様
幸せの黄色いバナナのポスト
駅がカッコイイ
レンガ造りはエモい
異国へタイムスリップしたみたい

スタバで訪れた小さなピンチ

門司港のスターバックス。
席を見つけたはいいけれど、充電できる場所がない。

昔からの建物を使っていると
現代ではあるものが、なかったりするのかっ…!

スマホの電池が切れそうな焦りも旅の醍醐味か…?
と思いつつ、電車の出発時間を待った。


旅が終わるとき、心が少し自由になる

門司港を出た電車の中。
この旅を振り返ってみた。

素敵な場所は、きっとどこにでもある。
どこで生きてもいい。そう思えた。

離れて初めて気づいた、家族というぬくもり。
わたしには必要な心の支えだと気づいた。

さぁ、家へ帰ろう。

自分と向き合い続けた時間が、
心のこわばりをゆっくりほぐしていった。


#15へ、つづく。

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