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Note書いていたら仕事をもらえました!

おはようございます。松竹芸能所属、芸歴4年目のお笑い芸人酒井さっそくです。

noteきっかけで嬉しいことがあり、ご報告です!

私はこれまで、売れないお笑い芸人をテーマにnoteを書いてきました。

時々更新をサボることもありましたが、いつもnoteをお読みの皆様からスキやコメントをいただけたり、ライブに来たお客様からも「更新待ってます!」とお言葉をいただけたりしたことで、何度も立ち上がり(大袈裟)、記事を書き続けてきました。

そしたらなんとお問合せをいただき、
仕事につながりました!!!

この度、YKエージェント様企画の9月公開の舞台『偽りの仮面』
の脚本を担当します!!!

かっこええフライヤーや
下の方に酒井さっそくの名前が…!

今回はなんでお笑い芸人の私に脚本執筆の話が来たのかといった話や、9月の舞台について言える範囲で語っていこうと思います。

いや酒井脚本書けたんかい

皆さんまず疑問に思ったのが、何でお笑い芸人である酒井さっそくに脚本の仕事が来たのかということでしょう。

勿論Noteでも脚本書いていたわけではありません。(書いてもいいのですが性質上、noteは脚本より小説やエッセイ向きのUIをしているので……)

ここで今一度私のプロフィールを見てみましょう!

著者紹介
酒井さっそく(29)
松竹芸能所属の芸人。日本脚本家連盟(本科修了)。20歳のとき、自身が脚本したラジオドラマ作品がNHK全国放送コンテストラジオドラマ部門第一位。その後脚本制作活動に従事。
大学卒業後は一般企業に就職したものの、25歳のとき芸人を志し、翌年松竹芸能所属。
現在は脚本家の傍らピン芸人として地下ライブに出演しています。相方募集中です。←見つかりました!
問い合わせ先:https://x.com/dazai_affiliate

はい、脚本家としても活動していました!

脚本家になりかけて挫折した学生時代

脚本を書き始めたのは20歳頃で実は芸人より前からやっています。

ちょっと恥ずかしい十年前の写真

ラジオドラマ脚本でNHK全国放送コンテストを優勝して、その後はシナリオセンターや劇団で書いていました。

ただその後は泣かず飛ばすで……。結局一般企業に就職しました。
優勝して調子に乗ったんですよ。優勝作品の劣化版みたいのしか書けなくなって、すぐ売れると思っていた私の心はへし折られました。

なんでまた脚本を書いたのか

そこから時は飛び、25歳で芸人になります。

一番最初に組んだコンビが解散して、ライブも全然出れなくなり、いよいよ終わりを確信した時期に、テレビ番組のオーディションの話がきました。

20半ばの男なんてそのまま受けても通らないだろうと、テレビ受けするようなキャラを模索しました。模索し……模索し……一個のキャラを思い付きます。

童貞恋愛脚本家というキャラです。

当時、Creepy NutsのDJ松永さんが童貞なのに、DJが世界一上手いというギャップでバズってました。

童貞 ×   モテそうな特技

この方程式いいなと。
そこで過去NHKでの優勝実績もあるし、それを使えば他の芸人にはない強みなるだろうと思いました。
因みにその頃私は童貞ではないので、完全に言ったもん勝ちのアレです。

そこでオーディション当日、
番組の偉い人はめちゃくちゃ私に食いつきました。

ええ作戦成功です。ネタもやったのですが、ネタには触れられずずっと脚本の話を聞かれました。

ですが最後、
「でも実績が5年前だけじゃ弱いよね」
と、オーディションは落ちました。

私は童貞でもなければ脚本家でもなかったのです。

また本気で筆を握る

オーディション後はネガティブな感情というより、「実績さえあれば通ったんだ」という前向きな思いでした。

そこから本格的に脚本を書き始めます。

日本脚本家連盟に世話になり、そこで往年の脚本家である恩師に出会い、
「脚本は痛みを書くこと」
だと教わります。

これが自分にとってのターニングポイントで、20歳の優勝した頃はいかに突飛な設定で驚かせるか、裏切りのある構成で魅せるか、といった技術的なことしか意識していませんでした。

だから最後何も書けなくなったのです。

脚本というのは、
主人公が思い悩み成長する過程を美しく描くこと、
そのために自分の経験をすり減らす作業だという原点を学んでからは作品が安定しました。

そんな頃、示し合わせたように脚本の仕事が来たのです。

舞台脚本『偽りの仮面』を書くにあたって

「脚本の書ける芸人を探していたら酒井さっそくに行き当たりました」

最初、ドッキリかと思いました。

いや俺ただの売れない芸人よ?

強いて言えばnoteのプロフィールに脚本のことを書いていたのですが、よく見つけていただけたな……。これが神からのギフトか。

芸人×脚本家といえば、
かもめんたるのう大さんやダウ90000の蓮見翔さんが有名ですが、しっかり若手となると、もしかして私しかいない?

いや、プロフィールって書いとくもんだなって思いました。

「面白い」に真剣に向き合った

私が書く脚本作品は暗い作品が多いです。
人間とスマートフォンが恋に落ちる話だったり、震災をテーマにした作品だったり。

ただ今回のオファーで、期待されたのは笑いでした。

この舞台は、毎年脚本家を変えて行われている企画なのですが、例年シリアス寄りだったため、今年はコメディをということになったそうです。

そこから色々あって、芸人である私にお声をかけていただいたのかと思います。

その話を聞いた時、迷いました。
書き慣れている暗い作風を取るか、リクエストに応えて芸人全開で行くか。

カッコいいとされる作家は、自分の芸術性を曲げない人が多いです。

ですが今回そんな脚本家プライドは外にぶん投げ、
とにかくみんなが観て笑える面白いものを書こう
と決心しました。

商業作品を書ける良い機会だったので、真っ向から「面白い」に向き合ってみたかったし、何より出演してくださる役者さんに笑いを取る楽しさを知っていただきたかった。

そこから、芸人酒井の血を騒がせつつ脚本を書くといった、サッカーのユニフォーム着て野球するようなことをしました。

「これもうコントだろ? 本当に役者さんはやってくれるのか?」とニヤニヤしながらPC画面に向かい合うこと半年間、気づけば『偽りの仮面』の初稿が出来上がっていました。

芸人だったから書けた

演劇の笑いはサムいなんてことを聞きます。
主にお笑いの世界にいる人が、舞台役者の方々がする笑いと芸人の笑いを区別する時に用いられます。

私も演劇で笑いのあるシーンを見たことありますが、確かに少し小っ恥ずかしさのようなものを感じなかったかといえば嘘になります。

なんでだろう?と紐解いたときに、コントと演劇で笑いが用いられる文脈の違いかなと思いました。

確か蓮見さんが言っていたのだけど、演劇における笑いは、「話を進めるために用いる」ことが多いとのことです。
一旦笑いでオトして、さあ次の展開進めましょうといった場面を片付ける手段。

反対にコントは、笑いが目的です。
登場人物それぞれがかけ違いのような目的で動き合うなかに生じる不具合が、バカバカしくて、どんどんそれが物語が進むごとに大きくなっていくのです。

今回の裏テーマとして、「演劇の笑いはサムい」という通説に真っ向から立ち向かうことがあります。

実際役者さんの方が芸人より見せ方に気を使っているはずだから、より大きな笑いを取れるポテンシャルもあるだろうと、演劇でありながらもコント的な文脈を多用してみました。

簡単に言うと、急に「はい!ここからギャグパートです!」って感じでボケるのではなく、あるキャラとあるキャラが会話した時に絶妙にすれ違ったりする面白さです。こうすると流れ上無理ある笑いにならないし、役者さんも演じてて恥ずかしくないだろうと。

コントの文脈が通じるか、
演劇に載せたらチグハグになるんじゃないか、
正直今でも怖いですが、私にできるのはこれしかないので、お客様が笑ってくれると信じて本番を待っています。

特に今作を見直すと脚本の技術より、お笑いの世界で学んだことを使ってるなぁ、と思います。

20歳で脚本の天才と持て囃され、
22になる頃には書けなくなり、
それでも何かが作りたくて25歳で芸人へ。

人前で見せては、
スベって、スベって、スベって、
手を変え品を変え、
ウケようになるまで半年かかり、
事務所所属してからはプロの壁にブチ当たり、
何度も自分は芸人向いていないと思ったけど、
それでもネタを書き続けてきた時間は無駄ではなかった。

もしNHKを優勝した20歳のままトントン拍子で脚本家になっていたら、上手い脚本は書けても、面白い脚本は書けなかったんじゃないかなと思います。

要は、芸人酒井さっそくが使えるワザを全部使って書いた脚本、それが『偽りの仮面』です。

そういえば昔アニメのポケモンを観ていたら、四天王のワタルのカイリューがワザを6個くらい使ってました。ゲームだと4個までなのに、子どもながらにあれはいいのか? と思った覚えがあります。

この作品の個人的面白ポイントを言える範囲で

①酒井と渡邊氏のタッグ

ご存じお笑い芸人酒井さっそくが脚本、普段劇団あしからずという劇団で活動されている渡邊祟さんが演出。

ご本人曰くコンテンポラリーなことに挑戦しているゴリゴリな劇団らしく、そこに所属する渡邊さんの演出の手が加わることによって、自分のお笑いにどんな化学反応が起こるか楽しみです。

そういえば作品のタイトルも渡邊さんのアイデアで決まりました。

最初はコメディ作品っぽく『合コン探偵!』って感じのを提案したのですが却下(笑)
渡邊さんから“仮面”という自分にはなかったエッセンスをいただき『偽りの仮面』という題を付けていただきました。

……いや、別に私の周りから「なんや酒井、偽りの仮面って!芸人のくせにスカしたタイトル付けやがって!」とイジられないために、予防線として書いたわけではないですからね!

まあそんな冗談はさておき、良い題じゃないですか。#偽りの仮面
ほら、ハッシュタグにした時の居心地の良さが違うでしょ。

仮に私の案だったら、#合コン探偵!
になってましたからね。なんか平成初期の日テレとかでやってそうなドラマみがあります。

②観客も楽しめるミステリードラマ要素

あれほど、笑いについて熱弁をふるったもんで、コント作品みたいに思われたかもしれないですが、ちゃんとストーリーある舞台です。

観客は誰が犯人なのかを予想しながら楽しめます。また人間ドラマ的な要素もありです。

ちゃんと面白いのを作らないと役者にこう思われちゃうよという警鐘的な動画を見つけ、サボりたくなった自分の甘さ見つけては、よくこれを見て、気持ちを追い込み、推敲を重ねました↓

③個性豊かなキャラクター

登場人物ひとりひとりのキャラ設計にすごい時間をかけました。

普通この長さの作品だとちゃんと描ける人物は多くて3〜4人なのですが、
舞台に出演してくれる以上、絶対みんな目立たせたい!という思いがあり、
12人全員のバックボーンを作り込みました。

せっかくオーディション通ったのに何秒しか映れず、チャンスねーじゃねえかよ!って芸人を見てきたので、せっかく出演いただけることになったからには、それぞれの人物が感情を吐露する見せ場を各自1個ずつは作ろうと努力しました。

12人の役者さんそれぞれの持ち味が出ると思いますので、ぜひお楽しみください!

最後に

いやー、note書いてて良かったぁ!!!

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