蜚蠊
大切なものは目に見えないという
蜚蠊
人は冷静さを失い叩き潰す
蜚蠊は己の価値を知っている
食物連鎖の下にいて
他の者が手をだせない物まで分解し
他の者が生き残れない環境で生き続け
死骸や糞を食べ土に還し
花が咲き
木は茂り
人の心を和ませ
捕食者の命の源となる
蜚蠊は己の価値を知っている
人間社会で
私は己の価値を知っている
蹴飛ばされ
馬鹿にされ
役立たずと罵られても
私は己の価値を知っている
解き放たれ
自分の心に従い
今この瞬間を感じ
ありのまま受け入れ
情を生み出す
冷徹な宇宙の中に
地球が生まれたキセキ
雨降れば宇宙との繋がりを感じ
掴みたいほど心地よい風が吹き
散る花びらはものの哀れを語る
暗闇の中でも
心の奥深くに放つ確実な光を感じている
そして命は巡っている
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