JW953 八人の土蜘蛛
【東征冒険編】エピソード28 八人の土蜘蛛
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦111年、皇紀771年(景行天皇41)。
ここは、八溝山。
八人の土蜘蛛(岩穴で暮らす人々)は、手を結んだ蝦夷(東北地方の人々)と共に、語らい合っていた。




クロロ「して、蝦夷の方々にも、作者より、名前が贈られましたぞ。」
かんみ「その名も『ガイウス』と『ジャン』よ。」
ガイウス「かたじけのうござりまする。」
ジャン「喜ぶところか?」
クハイ「それにしても、岩城を造るとは、見事にござりまするな?」
ホハイ「して、岩城とは、何じゃ?」
ガイウス「石で出来た城じゃ。」
ジャン「これで、『いわお』(磐城彦のこと)も、そう易々とは、近付けまい。」
アザ「それだけでなく、石垣に、猪鹿弓を連ねたよ。」
ガイウス「猪鹿弓とは、何じゃ?」
タク「狩りの時に用いる、強弓だ。勢いよく、遠くまで飛ぶんだぜ。」
カン「矢も、勢いに負けぬよう、猪鹿矢に、してるわよ。」
ジャン「猪鹿矢も、狩りの時に用いる、矢か?」
サッシ「左様。これで、『いわお』は、野垂れ死ぬしかない・・・。」
ガイウス「果たして、そうなるかのう?」
クロロ「それは、如何なることで?」
ガイウス「どうも、『バヤジト』と『ウィル』が、『いわお』に食べ物を分け与えておるようじゃ。」
かんみ「まだ、登場していない人物ね?」
ガイウス「うむ。」
クハイ「夜麻登に味方する蝦夷が、居ると?」
ジャン「その呼び名は、辞めてくれぬか? 蝦夷とは、夜麻登の言い方であろう?」
クハイ「では、何と、呼べば良いのです?」
ジャン「そ・・・それは・・・。」
ホハイ「とにかく、自分たちは、『いわお』を喰い止めつつ、久自国(今の茨城県常陸太田市や大子町の辺り)の豪族たちを味方に引き入れるのじゃ。」

アザ「そして、僕たちの国を作るんだね?」
ホハイ「そうじゃ。」
タク「嗚呼! 作者の妄想とはいえ、壮大な策だと思わねぇか?」
カン「そうね。何で、立て籠もったのか、伝承には、何も書かれてないからね。やっぱり、目的がないと、張り合いが無くなっちゃうわよ。」
サッシ「うむ。夜麻登を作った『サノ』(神武天皇のこと)という男も、何も無いところから、国を作ったと聞く。その者に出来て、我らに出来ぬ筈がない!」
こうして、壮大なロマンが展開されたのであった。
つづく
