JW957 八溝山に散る
【東征冒険編】エピソード32 八溝山に散る
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦111年、皇紀771年(景行天皇41)。
東征をつづける、日本武尊(以下、タケル)一行は、八溝山に籠る、八人の土蜘蛛(岩穴で暮らす人々)と、蝦夷(東北地方の人々)を討とうとしていた。





『久自の国造』の『物部の連の磐城彦』(以下、いわお)。
そして、ヤマトに味方する蝦夷の「バヤジト」と「ウィル」が加わる中、一行は、八溝山を駆け上がるのであった。

ガイウス「性懲りもなく、また、攻めてきたか!」
かんみ「猪鹿矢を、お見舞いしてあげるわ。」
ダータケ「矢の勢いは、変わっておりませぬぞ?」
タケル(30)「へこたれるな! 槻弓と槻矢を、俺に渡せ!」
ダータケ「槻の木で出来た、弓矢ですね? これを、どうしようというのですか?」

タケル(30)「放つのだ。」
八腹「どう考えても、猪鹿矢には、敵いませぬぞ?」
タケル(30)「ただの矢ではない。八目の鳴鏑矢だ!」
八腹「八つの穴を開けた、音が鳴る矢ですな?」

イゴット「義兄上? それは、戦を始める合図として、飛ばす『ヤツ』やで?」
タケル(30)「蝦夷らは、その作法を知らぬであろう?」
イゴット「ん? どういうこと?」
タケル(30)「とにかく、見ておれ! 七本、続けて放つ! とぉう!」
ピュー!×7
ジャン「えっ? 何じゃ?! 雷か?!」
蝦夷の兵(い)「に・・・逃げろ! 夜麻登は、怪しげな業を使うぞ!」
蝦夷の兵(ろ)「命有っての物種! 帰らせていただきます!」
サッシ「逃げるのじゃ! 早く逃げるのじゃ!」
クロロ「もう『おしまい』じゃ! 城を捨てて、逃げるぞ!」
長広「あっ! 城から、飛び出して参りましたが、戦わずして、逃げていきますぞ。」
タケル(30)「よし! 追い討ちだ!」
一同「おお!」×多数
長広「退き口に送れ!」
ダータケ「一気呵成に攻めかかれ!」
バヤジト「攻め込めぇ!」
ジャン「汝は『バヤジト』ではないか! 夜麻登に与するとは、恥を知れ!」
バヤジト「与す相手を間違えたな! ジャン!」
ザシュッ!
ジャン「ぐはぁ!」
ガイウス「あっ! ジャン!」
ウィル「汝の相手は、俺だ!」
ガイウス「おのれぇ!」
ウィル「あばよ! 『ガイウス』のおっさん!」
ザシュッ!
ガイウス「無念・・・グフッ。」
タケル(30)「よし! 次は、八本、続けて放つ! とぉう!」
ピュー!×8
グサッ!
クロロ「奴は、神か?・・・グフッ。」
ドスッ!
かんみ「私の・・・国が・・・グフッ。」
グサッ!
クハイ「吾輩は、『クランクアップ』である・・・ガクッ。」
ドスッ!
ホハイ「そんな・・・グフッ。」
ドスッ!
アザ「僕は、死にませ・・・グフッ。」
グサッ!
タク「ちょ、待てよ・・・ガクッ。」
ドスッ!
カン「い・・・いや・・・グフッ。」
グサッ!
サッシ「嗚呼・・・グフッ。」
武日「こうして、土蜘蛛を射た、八本の矢は、やがて、芽を出し、槻の木となったんや。」
スキピオ「そして、この地は、矢が着いたことから、矢着と呼ばれるようになりもうした。」
八腹「ところが、西暦726年、皇紀1386年、神亀3年に、八槻という字に変わったんだとか・・・。」
イゴット「二千年後の、福島県棚倉町八槻のことやで。」


いわお「『陸奥国風土記』によると、『かんみ』と『カン』の子孫は許されて、奈良時代には、綾戸族として、住んでいたようですぞ。」
解説はつづく
