スキャンダル
ホームズ「残念だよ、ワトソンくん・・・。君が、スキャンダルを引き起こすとは・・・。」
ワトソン「えっ? 何を仰ってるんです?」
ホームズ「君の妻から聞いたよ。不倫しているそうだね?」
ワトソン「えっ?」
ホームズ「彼女は言っていたよ・・・。昔は『一番カワイイのは、君だ』とか、なんとか言っていたそうじゃないか。しかし、今では、別の女に鼻の下を伸ばしているってね。」
ワトソン「冗談が、キツ過ぎますよ? 先生?」
ホームズ「冗談だって? 私に、そういう嘘は通用しないよ。彼女の涙はホンモノだった。」
ワトソン「そんな事を言われましてもねぇ、うちのカミさんよりもカワイイんだから、仕方ないですよ。誰だって、鼻の下を伸ばしますよ?」
ホームズ「なっ! き・・・君は、何を言っているか、分かっているのかね?」
ワトソン「分かってますとも! そりゃ、昔は、うちのカミさんが、誰よりも可愛かったですよ? でもね、時っていうモノは、変化していくモノでしょ?」
ホームズ「ワ・・・ワトソンくん、君には失望したよ。あんなに、妻一筋だった君が・・・。破廉恥だとは思わないのかね?」
ワトソン「破廉恥だなんて、言い過ぎですよ。うちのカミさんだって、鼻の下を伸ばしてるんですよ?」
ホームズ「ん? どうして、君の妻が、不倫相手に鼻の下を伸ばさなきゃならないんだね?」
ワトソン「先生? まだ、気付きませんか?」
ホームズ「ん?」
ワトソン「妻よりカワイイっていうのは、うちの孫娘の事ですよ?」
ホームズ「なっ!」
ワトソン「うちの息子に、子供が産まれたって、お知らせしましたよね?」
ホームズ「お・・・女の子だったのかね?」
ワトソン「そうなんですよ! うちの子は、みんな、男だったでしょう? だから、女の子が可愛くて、しょうがなくて・・・。」
ホームズ「私は、まんまと騙されていた・・・というわけかね?」
ワトソン「先生・・・『いやんズレてる』ですな。」
ホームズ「全くだ。これぞまさしく『いやんズレてる』だな。」
