JW995 日日並べて
【東征帰還編】エピソード1 日日並べて
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦111年、皇紀771年(景行天皇41)。
ここは「酒折の宮」(山梨県甲府市酒折)。






東征をつづける、日本武尊(以下、タケル)一行は、この地に留まっていた。
そんな、ある日の夜。
「甲斐の国造」の「甲斐の君の塩海」(以下、塩)と、「速彦の宿禰」の親子も加わる中、宴楽(宴会のこと)が催されたのであった。


タケル(30)「皆、今日は、労いの宴楽だ。快く飲み、快く食べてくれ。」
ナッカ「支度したの、『塩』殿と『速彦』殿なんすけどね。」
塩「お気になさらず、どんどん、お飲み候え。お食べ候え。」
速彦「皇子のおかげで、吾嬬国(関東地方のこと)も穏やかになったんでごいす。言うなれば、甲斐国も、脅かされずに済んだんでござんす。ありがたいことにござんす。」
ウィル「何か、よく分かんねぇけど、凄え!」
バヤジト「されど、蝦夷(東北地方の人々)と呼ばれた、我らが、このような場に居るというのは・・・。」
スキピオ「うむ。少し居づらいのう。」
長広「何を申す。汝たちも、吾嬬国にて、多くの賊を討ち取ったではないか。」
わかたけ「そうじゃ。汝たちも、共に戦ったのじゃ。気兼ねするな。」
ルフィ「そうでやんす。『あっし』よりも、活躍してるでやんす!」
疾風「モォォ!」
ダータケ「疾風も、その通り・・・と申しておるぞ。」
イゴット「そないなことより、牛、入れてることに、驚いてるんやけど・・・。」
武日「じゃが。なして、宮に入れたんや?」
だねお「間口が広ければ、入るでよ。」
ケソミ「父上? そういう問題ではないと思うが。」
八腹「良いではありませぬか! 疾風も、仲間にござりまするぞ!」
わかたけ「うむ。これぞ、ロマン!」
たけし「盛り上がってますねぇ。」
押根「そうですなぁ。」
たっちゃん「ところで、皇子?」
タケル(30)「何でしょう? 伯父上?」
たっちゃん「そろそろ、歌を詠まれては?」
タケル(30)「かしこまりもうした。」
ダータケ「皆の者! 父上が、歌を詠まれるぞ!」
タケル(30)「では、続きは、皆に考えて貰おうか・・・。」
ウィル「え?」
タケル(30)「〽新治 筑波を過ぎて 幾夜か寝つる・・・。」
たけし「新治と筑波の地を過ぎてから、幾夜、寝たことだろう・・・という意味ですね。」

タケル(30)「うむ。この続きを、詠める者は居るか?」
一同「・・・・・・。」×多数
そこに、燭を灯す者(古事記では老人)がいた。
老人「〽日日並べて 夜には九夜 日には十日を・・・。」
たけし「指折り数えてみると、九泊十日かかりました・・・という意味です。これが、連歌の始まりとされているんですよ。」
タケル(30)「それにしても、見事なり! 褒めてつかわす。『被け物』(褒美のこと)を下そうぞ。」
老人「『日本書紀』に従うのなら、お断りします。」
タケル(30)「相分かった。『古事記』に従い、『東の国造』を任せようぞ。」
老人「そういうことなら、お受け致します。」
ナッカ「ところで、東国って、何処なんすか?」
タケル(30)「いろいろだ。」
ナッカ「へ?」
タケル(30)「この翁(お爺さんのこと)は、吾嬬国の様々な国造の祖となった、建許呂と申す男・・・という説が有るのだ。」
どういうことなのか?
次回につづく
