JW926 別れと旅立ち
【東征冒険編】エピソード1 別れと旅立ち
第十二代天皇、景行天皇の御世。
西暦111年、皇紀771年(景行天皇41)。
ここは、高国(今の茨城県日立市、高萩市、北茨城市の辺り)。


東征をつづける、日本武尊(以下、タケル)一行は、ついに、日高見国(今の東北地方)に向かうことになったのであるが・・・。

タケル(30)「そのまえに・・・『オータン』よ。」
オータン「は・・・はい。」
タケル(30)「分かっておると思うが、ここで、お別れだ。」
オータン「皇子・・・。武運長久を祈っておりまする。」
タケル(30)「うむ。」
オータン「わかたけ、ダータケ・・・。しっかりと、父上殿を支えるのですよ。」
わかたけ「御意。」
ダータケ「分かっておりまする。伯母上。」
おしやん「皇子。『オータン』は、俺が、ちゃんと送り届けるってばよ。だから、心配すんな。」
タケル(30)「はい。義父上。よろしく御願い致しまする。」
おしやん「船団については、俺の家来、『カタスケ』に任せてあるってばよ。そっちも、心配すんな。」
タケル(30)「ははっ。」
オクタン「皇子。拙者も『オータン』殿の護衛として、国中(今の奈良盆地)に帰りまする。」
タケル(30)「うむ。ここまで、よく付き合ってくれた。礼を申すぞ。」
オクタン「勿体なき言の葉・・・。」
オータン「では、皇子・・・。おさらばにございます。」
タケル(30)「気を付けてな・・・。」
こうして、「オータン」・「おしやん」・「オクタン」が、国中へと帰っていった。
そして・・・。
たけし「早速ですが、賊がいます。」
武日「もう、賊が?!」
たけし「はい。皆さん、覚えていらっしゃらないと思いますが、私は、かつて、日高見国を巡ったことが有るのです。」
タケル(30)「エピソード738で、父上(景行天皇のこと)に言挙げしておるな?」
たけし「流石は、皇子! その通りです。」
武日「なるほど・・・。かつて、巡ったことがあるかい、これから向かう地に、賊がおると、知っちょるんやな?」
たけし「そういうことです。そして、その賊は、巨人です。」
ダータケ「巨人じゃと?」
たけし「大きな人という意味ですから、異国の者かもしれませんね。」
武日「いや。ここは、雲を突き破るくらいの大きさの方が、いいっちゃ。」
タケル(30)「たしかに、そっちの方が、ロマンが有る。」
わかたけ「出たっ。ロマン!」
たけし「と・・・ともかく、向かいましょう。」
そこに「カタスケ」がやって来た。
カタスケ「皇子! 皆様! 船の支度は、整っておりまする。いつでも、船出出来まするぞ。」
タケル(30)「よし! では、向かおうぞ!」
一同「おお!」×多数
海に出た一行であったが・・・。
タケル(30)「浜の向こうに聳えておるのは、何だ?」
たけし「あの浜は、小名浜です。福島県いわき市の小名浜です。そして、その奥に見えるのは・・・砦ですね。」



武日「はぁ? 砦なんち、聞いちょらんじ!?」
たっちゃん「面から、砦を攻めても、大きな痛手を被るだけじゃ。ここは、搦手から攻めるべきであろうな。」
タケル(30)「はい。砦を避け、陸に上がるに、良き処がないか、探しましょうぞ。」
カタスケ「では、もう少し、奥へと進んで参りまする。」
わかたけ「奥に? 何を申しておるのじゃ? もう、陸しかないぞ?」
カタスケ「若皇子様? それは、二千年後の地図にござりましょう? 我らの御世は、海岸が、奥まで広がっておるのです。」
わかたけ「なんとぉぉ!」
タケル(30)「ん? あれは・・・。」
一体、何を発見したのであろうか?
次回につづく
