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美術館スケッチで円空さんと瞑想

美術館に行ったあと、図録を買うのが大好きなのですが、そろそろ収納も限界。何度も見返す図録もあるものの、一度読んで満足というものも多いので、無条件に買うのはやめようと決めました。

図録って、今観てきた感動を手中に収めることができる気がしてうれしい反面、あとで図録で見ればいいやーと作品と向き合う時間がおざなりになってしまうことも。いったん図録は買わないと決めて、本物を観られるせっかくの時間をじっくり楽しんだらどうなるのか。写真にとれない作品は目に焼き付けて帰ろうではないか!と意気揚々、日本橋は三井記念美術館の円空展に行ってきました。

樹神を見出す―木の中に宿る神様を彫り出すように仏様たちをつくったという円空。スッと切れ込みだけで表現された顔の仏像も、彫りこまれた仏像も、ひとつひとつ表情が違います。これはもう目に焼き付けるだけじゃなくて書き留めたい!

そして取り出したるはわが相棒の手帳。こんなときのためにシャーペンも入れています(美術館は鉛筆のみOKでシャーペンNGのところも結構あるので要注意です。)。目の前の仏像の、表情を写し取りたい。陰影の中で立ち上がる、力強い彫り跡を描いてみたい。

しばらく無心でスケッチすると、「ここから彫り始めたから線が少し太いのか?」「木の節を活かしたからこんなかたちに?」など、ただ眺めるのとはまた別の視点で作品を楽しむことができました。円空は学僧でもあり、1700首もの歌を残した歌人でもあったそうで(だからこそ柿本人麻呂を神格化した像も彫った)、引用されていた句の多くが「けさの山」で始まっていたのも印象に残りました。日記を書く時に天気から記入するみたいな気分で、気負わず歌を詠んでいたんだろうか…などと想像が膨らみ、円空さんを身近にすら感じる不思議。千光寺の護法神立像と、十一面観音菩薩が好きでした。

腰を下ろせるミュージアムショップでスケッチを眺めながら思い出に浸る

大満足で見終わってミュージアムショップへ。図録は装丁も素敵で心惹かれますが、今回は見送り。作品を観た時間と気づきをつめこんだ手帳のページを宝に、今日は帰ります。美術館に来てまだ1時間足らず、でも3時間くらい過ごしたような充実感。これがマインドフルってやつでしょうか?スケッチの瞑想効果を感じながら満ち足りた気持ちで家路につきました。

美術館でスケッチ、おすすめです!


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