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塔が崩れたあと、私は愚者になった




【2026年7月追記】
この記事は、当時の心身の状態で執筆したものです。
現在は「うつ病」から「双極性障害」へ診断が変更となり、治療を継続しています。
当時の記録として残していますが、現在の受け止め方とは異なる部分があります。


最近、ふと思った。

今の自分は、
タロットでいう「塔」と「愚者」の間にいるのかもしれない、と。

別に私はタロットに詳しいわけではない。
占い師でもない。

でも、この2枚だけは、
今の自分を説明する言葉として、
妙にしっくりきた。



塔は、
突然壊れるカードらしい。

でも実際には、
突然ではないのだと思う。

本当はずっと前から、
無理をしていた。

ちゃんとした妻でいなきゃ。
ちゃんとした母でいなきゃ。
ちゃんと働かなきゃ。
支えなきゃ。
対等でいなきゃ。

私はずっと、
“ちゃんとしていること”で、
人生を支えようとしていた。

でも、
気づけばその塔は、
内側からひび割れていた。



家族がうつで倒れた時、
私は思った。

「柱が一本だけでは危ない」

だから、
私も柱になろうとした。

扶養を外れて、
ちゃんと働こうと思った。

でも、
頑張った先で、
自分が壊れた。

原因不明の熱。
胃腸症状。
ずっと抜けない不調。

検査をしても異常はなく、
最後に残ったのは、
“メンタル”という言葉だった。



私は、
人生を壊したかったわけじゃない。

ただ、
今までの生き方では、
もう生きられなくなった。

それだけだった。



最近ようやく気づいた。

私は、
「解決」を求めていたわけじゃなかった。

「寄り添い」が欲しかったのだ。

正論は理解できる。
現実もわかる。
でも、
苦しい時に欲しかったのは、

「大丈夫?」
「しんどかったね」

その一言だった。



塔が崩れたあと、
私は愚者になった。

愚者は、
完成された人ではない。

答えも持っていない。

でも、
壊れた場所から、
それでも歩き始める人だ。

不安定で、
危うくて、
周りから見れば、
何をしているのかわからないかもしれない。

でも今の私は、
昔みたいに、
“ちゃんとした自分”
には戻れない。

だから、
少しずつ、
作り直している。

細かく砕いて、
本当に必要なものだけ残しながら。



まだ途中だ。

でも、
それでいいのかもしれない。

愚者はきっと、
完成していないまま、
歩いていくカードだから。



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