スーパーおおぞらの日常② 新チーフ、登場!?
朝7時前。惣菜部の作業場に、ピリッとした空気が流れていた。
「今日から新しいチーフが来るって」
ベテランのマキ先輩が小声で言うと、みんなの手が一瞬止まった。
「え、チーフって、前の人どうなったんですか?」
香奈が聞くと、マキ先輩は苦笑い。
「さぁねぇ。異動って言ってたけど、実質…逃げたんじゃない?」
冗談みたいに言いながらも、その目は少しだけ真剣だった。
惣菜部は今日も、スチコンの蒸気と緊張の湯気で曇っていた。
ガラガラッ。
ドアが開く音。全員が一斉に振り向く。
「おはようございます!」
爽やかな声。
現れたのは、白い帽子を少し斜めにかぶった若い男性だった。
「今日からこの惣菜部を担当します、浦部(うらべ)チーフです」
思ったよりも若い。
でもその笑顔の裏に、ピシッとした“現場感”が漂っていた。
「まずは皆さんのやり方を見せてもらって、少しずつ調整していきます」
そう言いながらも、その目線はまっすぐ香奈の手元を見ていた。
……ピザ生地を丸める指先が、震える。
(え、なんで私見てるの!?)
マキ先輩が小声でささやく。
「香奈ちゃん、浦部チーフ、もしかして“厳しいけど優しい”タイプかもね」
「え、それ一番怖いやつじゃないですか!」
コウさんが笑う。
「センパイ、コワイひと、イヤダ〜!」
その声にみんなが吹き出して、
一瞬で空気がゆるんだ。
「よし、まずはその“明るさ”を大切にしよう」
浦部チーフがニコッと笑って言った。
その笑顔に、
“この惣菜部、少し変わるかもしれない”――
香奈はそんな予感を覚えた。
🌸次回予告
「ピザが焦げた!? 新チーフの初試練!」
チーフと香奈、最初のすれ違いが始まる
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません
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