『コルチゾールという現代病』 −ストレス社会の処方箋、アダプトゲンの力−
序章|“目に見えない疲労”が現代人をむしばむ
「なんだか最近、疲れが抜けない」「眠っても回復しない」「やる気が出ない」、そうした声が、性別や年齢を問わず、現代社会のあらゆる場面で聞かれるようになりました。
医学的な異常が見つからないのに、明らかに“何かがおかしい”。
この「目に見えない不調」の正体の一つに、“コルチゾール”というホルモンの乱れが深く関わっていることをご存知でしょうか。
コルチゾールは、本来ならば私たちをストレスから守る“防御ホルモン”です。ところが、現代人の生活はかつてないほど慢性的ストレスにさらされ、
本来一時的に分泌されるべきこのホルモンが、四六時中出続ける異常事態となっています。
その結果、
・太りやすく痩せにくい
・眠りが浅く夜中に目が覚める
・朝起きるのがつらい
・感情が不安定でイライラしやすい
・風邪をひきやすく、治りにくい
こうした現代的な体調不良の背景には、“高コルチゾール状態”による副腎疲労が潜んでいることが多くあります。
今回の記事では、この「コルチゾールという現代病」のメカニズムとともに、それに立ち向かう自然の叡智、アダプトゲン(Adaptogens)の働きを、科学的かつ実践的な視点から掘り下げていきます。
かつて旧ソ連が国家プロジェクトとして研究し、宇宙飛行士やオリンピック選手に与えた“天然の抗ストレス剤”。その恩恵を、いま私たちの日常にどう活かすべきか。
本当の意味で「整った體」を取り戻す旅が、ここから始まります。
第1章|“ストレスホルモン”コルチゾールの正体
私たちの體は、進化の過程で「危険に対処する仕組み」を磨き上げてきました。それを代表するのが、副腎皮質ホルモン“コルチゾール”です。
本来このホルモンは、命を守るための非常ブレーキとして働きます。
たとえば、目の前に猛獣が現れたとき。私たちの體は瞬時にコルチゾールを分泌し、血糖値を上げ、心拍数と血圧を高め、筋肉にエネルギーを送り込みます。そのおかげで「闘う」か「逃げる」かを選択し、生存の確率を上げるのです。
しかし、現代社会には猛獣こそいないものの、
・時間に追われる毎日
・終わらない仕事
・人間関係の摩擦
・SNSやニュースによる情報ストレス
・睡眠不足、運動不足、食生活の乱れ
こうした“出口のないストレス”が、コルチゾールを絶えず分泌させ続ける原因になっています。
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