寝る前に「なんでパパは毛がないの?」と聞かれた夜
「ねえパパ、なんでパパは毛がないの?」
布団の中で、娘が真顔で聞いてきた。
寝る直前、静かな部屋に響くあまりにもストレートな問い。
……いや、寝る前にその話題?
こっちは明日への英気を養う時間なのに。
でも、そんな“残酷なほどの純粋さ”が、子どもの魅力。
悪気はゼロ。純粋な興味100%。
その瞬間、僕の頭皮よりも、心がスースーした。
子どもって、“なんで?”の天才だと思う。
「なんで空は青いの?」
「なんでパンはパンっていうの?」
「なんでパパはお仕事いくの?」
なかなかセンスのある問いだ。
からの、唐突な
「なんでパパ毛ないの?」——急に現実的になる。
聞かれた瞬間、思考がフリーズする。
子どもにとっては、“毛がある・ない”は自然界の不思議のひとつなので、
きちんとコミュニケーションしなくては!
「パパはね、髪の毛がね、ちょっとお昼寝してるんだよ。」
娘は「ふーん」と言いながら、
私の頭をペチッとたたき、
「おきなさぁーーーーい!」
、、もうパパは起き上がれそうにない。
正直、僕は昔から薄毛を気にしていた。
写真を撮るときは照明の位置を気にし、
美容室では“短く刈る”というより“諦めて整える”方向に進化した。
でも、子どもにとってはそんな事情、どうでもいい。
**「パパ=この形」**でしか見ていない。
目の前の情報が全てであり、
当たり前。
「○○ちゃんのパパはねモサモサ👨」
「もさもさ、、だと?」
「○○くんのパパはね、あたまカチカチだよ!」
「それは、、どっちだ?」
、、
🦍「ちなみにパパは?」
👧👦「ツルツルーーー」(息子フェードイン)
その満面の笑顔に、
気づけば救われていた。
「あんなに笑顔の娘の前で、何を恥じる必要があるんだろう」
そう思った瞬間から、
ありのままでいいんだと、
心の中で雪の女王が踊り出した

少しも寒くないわ🎵
子どもって、ほんとすごい。
無邪気な質問で、親の凝り固まった自意識をほどいてくれるときがある。
少しだけ深く考えてみる。
寝る前の質問タイムは、
子どもにとって一番リラックスしている時間。
だからこそ、素直な興味が出やすい。
娘の「なんで毛がないの?」は、
実は「なんで○○ちゃんパパや○○くんパパと違うんだろう」
というささやかなナゾでもあるわけで。
だから僕は、こう続けた。
「人によって違うんだよ。毛がたくさんある人も、少ない人もいる。どっちがいいとかじゃなくて、どっちもその人らしさなんだよ。」
娘は少し考えてから、
「じゃあ、パパは“つるん”の人でいいんだね」と言った。
我が娘。
模範回答である!
しかし、つるん、はまるでポケモンの分類みたいじゃないか。笑ってしまった。
でも、それでいい。
“つるん”で分類されても、
“自分らしさ”で覚えられるならいいかなと思う。
あの夜から、僕は少しずつ開き直るようになった。
保育園のお迎えでは帽子を脱いで「ただいま!」と笑顔で入る。
子どもが見ているのは、「毛の有無」じゃなくて
「自信の有無」。
もしくは、
笑顔になれるかどうかだと思う
親が自分を笑えると、
子どもも自分を受け入れやすくなる。
実際、娘が保育園で友達にこう言っていたらしい。
「うちのパパ、頭ピカピカなんだよ。お日さまみたい!」
……褒めてるのか、発光してるのかはわからないけど、
もう、なんでもいい。
笑ってくれてるなら、それで十分。
子どもの質問って、時にグサッと刺さる。
でもその刃は、ちゃんと受け止めると“優しさ”に変わる。
娘が寝息を立てたあと、
僕は頭をなでながらふと思った。
もし髪がフサフサだったら、
この会話、きっとなかった。
娘の無邪気な質問をきっかけに、
**「ありのままの自分を笑える強さ」**をもらった気がする。
だから今では、
「なんで毛がないの?」と聞かれるたび、こう答える。
「それはね、パパの愛が頭からあふれて、毛が逃げたんだよ。」
娘は笑いながら、
「え、じゃ、ままもつるんになっちゃうの?」
と言ってきた。
——うん、もう負けた気しかしない。
髪はないけれど、
笑顔であふれている、
それでよし。
終。
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