現れ、育ち、耐えかねて、消える。
炭酸水を見ています。
ペットボトルの縁をつたって、小さな気泡が
つう、つう、と
際限なく登ってきております。
炭酸水とは、水に二酸化炭素が溶けこんでいるのですが、
そちらの分野に疎い私は、
水に気体溶けているというのが、いったいどういうことなのか、さっぱり分かりません。
さっきから私は、水面に上がってくる気体の出どころを、現れる瞬間を捉えようと、ペットボトルの底を凝視してるのですが、
それは、何もないただの透明な液体から、ほんの小さい粒となっていつの間にかそこに現れ、
ものの数十秒でいっきに育ち切ると、自分の軽さに耐えかねて、地面の坂を滑り落ちるように、ズルズルと水面に引っ張られ、しばしの泡沫ののち、消えます。
何もないと見たところから、超自然的に登場して、凋落して、消える。
現れて、育ち、耐えかねて、消える。
500mlのペットボトルの中で、
これがいつまでも繰り返されております。
