ChatGPTで30%減るスマホが、Claude Codeのリモートなら10%だった

📱 カフェでバッテリーが20%減っていた

AIツールをスマホで使っていて、ふと画面の端を見たらバッテリーが思った以上に減っていた。

慌ててカバンから充電器を探した経験、ないだろうか。

私はある。何度もある。

1週間前、こんな記事を書いた。

「4文字で一晩の仕事が終わる。Claude Codeリモートコントロールの衝撃」

スマホから「おやすみ」と音声入力して寝たら、翌朝には数百件のデータ分析が終わっていた、という話だ。

あの記事は「衝撃」だった。

今回は違う。

1週間使い続けて見えてきた、もっと地味で、もっと大きいことを書く。

そして最後に、意外と知られていない安全策の話がある。

これは知っておいて損はない。

🔋 バッテリーが減らない

私のスマホはiPhone 13 mini。

バッテリーの最大容量は87%。新品ではない。

このスマホで、Claude Codeのリモートコントロールを1時間使った。

バッテリー消費は、約10%。

同じ1時間、ChatGPTアプリを使えば、私の環境では30%前後は減る。

3倍の差だ。

「いやいや、そんなに違うの?」と思うかもしれない。

理由はシンプルだ。

ChatGPTアプリは、画面の描画や音声の入出力、UIの更新処理がスマホ側で常に動き続ける。

使い方や条件にもよるが、バッテリーへの負荷は大きくなりやすい。

Claude Codeのリモートコントロールは仕組みが違う。

AIの推論はクラウドで、コマンドの実行は自宅PCで行われる。

スマホはその間をテキストで中継するだけだ。

画面の描画も最小限で済む。

つまり、スマホはほぼ何もしていない。

だからバッテリーが減りにくい。

地味な話に聞こえるかもしれない。

でも、外出先でAIを使う人にとって、これは使い方を変える発見だった。

🦴 手首が痛くない。首が凝らない

もう一つ、1週間で気づいたことがある。

体が楽になった。

「え、それAIの話?」と思うかもしれない。AIの話だ。

キーボードを打たなくていい。

iPhoneに向かって話すだけで、自宅PCのターミナルに指示が届く。

手首を動かさない。
首を画面に向けて固定しない。

座りっぱなしで体がこわばる時間が、明らかに短くなった。

全盲の私は、もともとキーボードだけでパソコンを操作している。

長時間の入力は、手首と首肩に来る。職業病みたいなものだ。

それが、音声入力+遠隔操作になった途端、体への負担が目に見えて減った。

バッテリーの節約より、こっちのほうが大きいかもしれない。

⚠️ ただし、やりすぎる

バッテリーが持つ。
体も楽。

すると、どうなるか。

止め時がわからなくなる。

「もうちょっとだけ」が3回続くと、1時間が経っている。

あなたにも覚えがないだろうか。

SNSやゲームで時間を忘れるあの感覚に近い。

以前なら、バッテリー残量や体の疲れが自然なブレーキになっていた。

そのブレーキが効かなくなる。

便利な道具は、使いすぎる道具でもある。

自分でルールを決めるしかない。

私は「2時間で切る」と決めた。

🛡️ ここからが本題。知っておくべき安全策

さて、ここまでバッテリーや体の話をしてきた。

エンジニアでなくても「へえ」と思える話だったのではないだろうか。

ここからは少しだけ実用的な話になる。

前回の記事でも書いたが、リモートコントロールは「AIに自宅PCの操作権限を渡す行為」だ。

便利さの裏には、必ずリスクがある。

「設定とか難しそう」「英語ばっかりでよくわからない」。

そう思って後回しにしていないだろうか。

実は、やることは2つだけだ。数分で終わる。

その前に、まだClaude Codeを入れていない人のために、導入方法を簡単に書いておく。

💻 Claude Codeの導入方法

Claude Code(正式名称はClaude Code CLI)は、Anthropicが提供するコマンドラインツールだ。ブラウザで使うClaude.comとは違い、ターミナル上でAIと対話しながらファイル操作やプログラミングができる。

公式のインストーラーで導入できる。

macOS・Linux・WSL2の場合は、ターミナルで以下のインストールコマンドを実行する。

curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash

WindowsのPowerShellから入れる場合は、以下のコマンドを使う。

irm https://claude.ai/install.ps1 | iex

Windowsの場合はGit for Windowsが必要になる。

Claude Codeが内部でGit Bashを使うためだ。

インストール後、「claude --version」で動作確認ができる。

利用にはClaude Pro、Max、Team、Enterpriseのいずれかのアカウントが必要だ。

無料プランでは使えない。

🔒 サンドボックスを有効にする

Claude Codeには、 サンドボックス という安全機能が組み込まれている。

AIが書き込めるファイルの範囲や、アクセスできるネットワークを制限する仕組みだ。

触れる範囲を閉じ込めてくれる。

ただし、注意点がある。

サンドボックス機能は、環境によって対応状況が異なる。

macOSでは追加インストールなしでサンドボックスが使える。

macOSに標準搭載されているSeatbeltという仕組みを利用するためだ。

LinuxやWSL2では、後述する2つのパッケージを入れれば使える。

一方、WindowsネイティブインストールやWSL1では、現時点ではサンドボックスは動作しない。

Windowsユーザーがサンドボックスを使いたい場合は、WSL2を導入する必要がある。

WSL2とは、Windows上で動くLinux環境のことだ。

導入手順は今回は割愛するが、Microsoft公式のドキュメントに詳しく書かれている。

WSL2で使うには、2つのステップがいる。

ステップ1:パッケージをインストールする

以下のコマンドで、サンドボックスに必要な2つのパッケージを入れる。

sudo apt-get install bubblewrap socat

bubblewrap は、ファイルシステムとネットワークを隔離する。

socat は、許可された通信だけを通す中継役だ。

ただし、この2つを入れただけではサンドボックスは動かない。

パッケージはあくまで「材料」だ。

ステップ2:サンドボックスを有効にする

パッケージを入れたら、Claude Codeのセッション中に「/sandbox」と打つ。

メニューが開いて、2つのモードが選べる。

Auto-allowモード: サンドボックス内のコマンドは自動で許可される。いちいち「実行しますか?」と聞かれない。

通常モード: サンドボックス内でも、毎回確認される。

おすすめはAuto-allowモードだ。

サンドボックスの外に出ようとしたときだけ通知が来るので、安全なまま作業がスムーズになる。

もしパッケージが入っていなければ、「/sandbox」がインストール手順を教えてくれる。

設定ファイルに直接書きたい場合は、「~/.claude/settings.json」に以下のJSON設定を追加する。

{
  "sandbox": {
    "enabled": true
  }
}

プロジェクトディレクトリとサンドボックスの関係

Claude Codeは「プロジェクトディレクトリ」という概念を持っている。

起動したディレクトリが、そのままプロジェクトの範囲になる。

たとえば、こんなフォルダ構成があったとする。

以下はディレクトリ構成の例だ。

~/projects/
├── note記事/          ← ここで起動すると、ここがプロジェクト
├── 動画制作/
└── 実験用/

note記事フォルダで起動すれば、Claude Codeはそこを中心に作業する。

サンドボックスが有効になると、書き込みはこのプロジェクトディレクトリ内に制限される。

つまり、「動画制作」や「実験用」のファイルをうっかり書き換えられる心配がなくなる。

ただし、読み取りについてはプロジェクト外のファイルにもアクセスできる設計になっている。

読み取りも制限したい場合は、settings.jsonで個別に設定できる。

ネットワークも同じだ。

許可していないドメインへの通信はブロックされる。

📄 さらに細かく制限したい方へ

サンドボックスを有効にするだけでも十分安全性は上がる。

もっと細かく制御する方法もある。

同じ「~/.claude/settings.json」の中に、特定のコマンドの実行を禁止するルールを追加できる。

詳しくはClaude Codeの公式ドキュメント「Permissions」のページを参照してほしい。

また、Claude Codeにはプロジェクトごとに作業のガイドラインを書ける「CLAUDE.md」というファイルもある。

プロジェクトの中に「.claude/CLAUDE.md」を置くと、Claude Codeが毎回読み込んで従う。

settings.jsonが「技術的に強制されるルール」なら、CLAUDE.mdは「AIへのお願い」だ。

セキュリティはsettings.jsonで固め、作業の進め方はCLAUDE.mdに書く。

この使い分けが大事だ。

WSL2自体の設定を変えてWindowsドライブへのアクセスを制限する方法もある。

興味がある方はWSL2の「/etc/wsl.conf」の設定を調べてみてほしい。

✅ まとめ:パッケージ2つと、コマンド1つ

1週間前は「衝撃」だった。

1週間後の今は、日常になった。

バッテリーが減らない。
体が楽になる。
だからやりすぎる。

そして、やりすぎるからこそ、安全策が要る。

サンドボックスの有効化は、パッケージのインストールと「/sandbox」コマンドだけで終わる。

その数分が、自分のPCを守ってくれる。

「設定が難しそう」と思っていた人。

たった2ステップだ。今日やってしまおう。

スマホとAIで仕事を回す時代が、もう来ている。

私は全盲だ。

でも、音声だけで自宅のGPUを回して、布団の中から仕事を終わらせている。

バッテリーが10%しか減らないスマホで。

前回の記事で気になった人は、ぜひ試してみてほしい。

衝撃の先には、静かな日常が待っている。


📎 お時間があれば、こちらの記事もぜひ

今回の記事は、以下の記事の続編です。

遠隔操作の仕組みや初回の衝撃を詳しく書いています。

4文字で一晩の仕事が終わる。Claude Codeリモートコントロールの衝撃
https://note.com/kind_fish6099/n/naf4e82ad46a3


Claude Codeとの出会いから、全盲でどうやって映像を作っているかを書いた原点の記事です。

音とテキストだけで作る映像クリエイター
https://note.com/kind_fish6099/n/n77aa0bc2f387


この記事が「試してみたい」「誰かに教えたい」と思えるものだったら、スキやシェアで届けてもらえると嬉しいです。

あなたの一押しが、まだこの使い方を知らない誰かに届くきっかけになります。


🎬 見えない映像クリエイターが作った動画

目が見えなくても、AIがあれば音とテキストだけで映像が作れる。

この記事で書いたClaude Codeも、私の制作を支える道具のひとつです。

#ClaudeCode #AI活用 #視覚障害者 #全盲クリエイター #アクセシビリティ #リモートコントロール #スマホ活用

いいなと思ったら応援しよう!