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ドイツ一人旅_銀河鉄道_13_08【海外旅行】

前の話  プロローグ  13日目01

1999年冬 13日目 ラウターブルンネン

テレビで『渡る世間は鬼ばかり』が始まった。

日本で見たことのない番組をまさか異国の地スイスで見ることになるとは。何だか不思議な感じがした。

僕はテレビを付けたまま先ほど買った絵葉書を書き始めた。宛先は両親、日本の友人、それからノイシュヴァンシュタイン城で出会ったNさんにもミュンヘン中央駅で見送ることができなかったお詫びと一緒に観光したり食事をして楽しかったお礼をしたためた。

そろそろかな?

僕は時計を見た。あと10分ほどで22時になる。実はラウターブルンネンのこのホテルを選んだのには理由がある。

それは『地球の歩き方』の新宿デスクで今回の旅行計画を相談した兄貴からお薦めされたからだ。22時になると登山鉄道の最終列車が出発するのだが、それがとても幻想的なのだそうだ。

22時になり、僕は部屋の窓を開け、駅の方向を眺めた。刺すような冷たい空気が部屋の中に入り込んできた。すると静寂な暗闇の中から列車の動き出す音が響いてきた。列車が水平に走り出してしばらくすると方向を変え、斜め上に向かって山を登り始めた。山の上を照らしている先頭車両のライトと客室の車窓の照明が木々の間からキラキラと星のように瞬いているのが見えた。

それはあたかも、これから宇宙に向って旅立つ銀河鉄道のようであった。


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これまでの話

0日目 きっかけと準備(日本)
1日目 初めての海外(フランクフルト)
2日目 初めての散策(カッセル)
3日目 初めてのビール(ケルン)
4日目 初めてのサッカー(ドルトムント)
5日目 長い長い一日(ベルリン)
6日目 ドナウの旅人(パッサウ)
7日目 ドナウの風景(レーゲンスブルク)
8日目 スタジアムでの出会い(ミュンヘン)
9日目 白亜の城での出会い(フュッセン)
10日目 酔っ払いとの出会い(ハイデルベルク)
11日目 最後のサッカー(シュトゥットガルト)
12日目 ドナウの泉(ドナウエッシンゲン)

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