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未練配達員【毎週ショートショートnote】
「このニシンのパイを届けたら、お孫さん、きっと喜ぶわ」
私が使える魔法は死者の言葉を聞くこと。
亡くなった人の遺品に触れると、この世に残した未練を聞くことができる。
この魔法を仕事にできないかと考えて、未練配達員になった。
今日の依頼人は亡くなったおばあ様の使用人だった人。
レシピ通りに作ったニシンのパイをお孫さんの誕生日に届けること。
「お願いしますね」
「はい」
「お孫さんはちょっと生意気だけど、気にしないでね」
「は、はい」
…
『コンコン』
「どちら様?」
「ニシンのパイをお届けに来ました」
ドアが開くと私と同じ歳頃の女の子が出てきた。
「このパイ嫌いなのよね」
「えっ!?」
「嘘よ。優しかったおばあ様が亡くなったことが受け入れられないの」
「…」
「それを見ると思い出してしまうから、持ち帰ってくれる?」
「…はい。わかりました」
…
「申し訳ございません。受け取って頂けませんでした」
「残念だわ(仕込んでおいた毒で苦しむ姿を見たかったのに…)」
(410文字)
田原にかさんのヒントコーナー、パターン1で想定してみました。
あと、ジブリファンのみなさん、申し訳ございません🙇♀️
田原にかさんの企画に参加しています。
毎週ありがとうございます。
#毎週ショートショートnote
#ショートストーリー
#未練配達員
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