学生総隠居【毎週ショートショートnote】【バッケンスピンオフ】
「バッケン学生総隠居だっ!」
いつも唐突に行動を起こす部長に慣れたつもりでいたが、ショーヤは今回も何事だと驚きつつも呆れていた。
「奴ら、バッケンを利用しやがった」
バッケンとは化学研究部の通称だ。大学公認の部活動であり、部員は好きな実験を行うことができる。
ショーヤは部長が落ち着いてきたところで詳細を伺った。なんでも、某国のとある企業より研究開発の依頼があったのだが、研究費をケチってバッケンの学生を利用して、無償で試作品を作らせようとしていたのだ。
それを知った部長が怒り、その依頼を受けた教授の授業をボイコットするぞとバッケン部員達に通達したのだった。
しかし、従うものは誰もいなかった。部長の戯言で単位を落としてしまったら元も子もない。
そして、いつも通り何事もなく日々が過ぎていった。
…
「来年度の部長はショーヤだ」
「ワシですか?」
「ほかに、ショーヤなんて名前の奴はいないだろ」
「まったく。わかりました。謹んで拝命致します」
(410文字)
現在、連載中の『バッケン』のスピンオフにしてみました。
次回の第5話からショーヤが登場しますので、よろしければ本編もどうぞ。
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