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トイレットペーパードライバー【毎週ショートショートnote】

日本人初のT1(トイレットペーパーワン)ドライバーの目標は表彰台に立つことだ。

エンジニアが開発したダブル(2枚重ね)は路面へのグリップ力を維持して、クッション性を向上させた。更に今回のレースから1.5倍巻きを採用して、ピット回数を減らす作戦に出た。

日本の技術力と俺のドライビングテクニックをもってすれば、表彰台は夢ではない。

レースの中盤で雨が降り出した。視界が遮られ相手の動きが見づらくなる。耳を頼りに状況を判断する。ペーパーの擦れる音を聴き分けて走るのだ。

「ポチっとな」

エンジニアが開発した『姫音』のスイッチを押した。雨音にまぎれて姿を消し、相手が混乱するはずだ。

「そろそろペーパー交換だな」

ピットに入ると絶望した。クルーが誰もいないのだ。

「くそっ!なぜいつも交換を他人任せにするんだっ!」

コースに戻り、再びピットインのタイミングを図った。

「初の表彰台、おめでとうございます」
「ピットに来てくれたオカンのおかげです」

(410文字)



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毎週ありがとうございます。

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