キンモクセイ窃盗団の池【毎週ショートショートnote】
地球上で金木犀を知る者はいない。
なぜなら絶滅してしまったからだ。金木犀の香り自体は複製することが可能だが、所詮偽物だ。名前も忘れられ、トイレの匂いという不名誉な名前が定着した。
全ての始まりは日本で発生したキンモクセイ窃盗団によるものだった。日本中の金木犀を集めては池に投げ入れた。池は橙色に染まり、濃密な香りを放っていた。窃盗団の活動は過激になり、ついには日本中の金木犀がなくなってしまった。
なぜ、キンモクセイ窃盗団はそのような奇妙な行動をしたのか?
それは、リーダーの復活を願ってのことだった。伝染病に感染したリーダーは48時間以内に血清が必要であったが、数時間、間に合わずこの世を去った。リーダーの復活を願う窃盗団は予言者の言葉を信じた。
「キンモクセイを池に投げ入れれば、キンモクスイになる。すなわち、金木水。2日前に戻ることができるのだ!」
この言葉がいつの間にか過去に戻れると解釈され、全世界に広まってしまったのだ。
(410文字)
なんのはなしですか?
今週は路地裏の門が開いていて、迷い込んでしまったようです😱
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