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isshy416
入浴委譲【毎週ショートショートnote】
「入浴委譲でチャラにしまへんか?」
「…もう少し、考えさせてください」
息子が詐欺師に騙されて多大な借金を背負った。土地を購入したところ、正式な所有者が別にいることがわかったのだ。所有者と名乗る人物とは連絡がとれなくなった。そこに現れたのが胡散臭い不動産屋だった。
不動産屋はその詐欺師を知っていて、入浴権を委譲すれば、息子の借金をチャラにすることができるとのことだった。初めから仕組まれていたようだ。
入浴権とは温泉協会の収入税のようなもので、権利を委譲してしまうと利益を独占されてしまう。
しかし、息子が借金を背負った事実は変わらず、連帯保証人は私だ。
「もう、ええでしょ」
「…わかりました。この契約書でお願いします」
「借金の棒引きと息子さんに一切関わらないのが条件やね」
「そうです」
「ええでしょ」
双方サインをして契約が成立した。
…
「なんや、この出浴権は?温泉から出るときに入浴権と同等の利益を温泉協会に支払えやと!やられた…」
(410文字)
出浴権?なんのはなしですか?
無謀にも無理難題に挑んでいたら路地裏に迷い込んでしまったようです…
ちなみに『地面師たち』は見てません…
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