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ファースト奇襲【毎週ショートショートnote】

サッカーのジャパンリーグは終盤に差し掛かっていた。第33節、武蔵ダイヤはホームにベッセル明石を迎えて対戦する。

ベッセル明石はじわじわと順位を上げて首位との勝ち点差を4まで縮めてきた。一方、武蔵ダイヤは負ければ優勝戦線から脱離する試合で敗北すると、9月は一勝もできず、更にノーゴールと不甲斐ない成績だ。

武蔵ダイヤではミーティングが行われていた。

「良くなってきている」
「このまま続けよう」
「いや変えないとダメだ」
「ここで変えたら総崩れになるぞ」

激論が続いた。

試合当日。

ベッセル明石のキックオフで試合が始まった。武蔵ダイヤは自陣深くでボールを奪うと、いつもと違う攻撃に出た。ファースト奇襲攻撃だ。

ベッセル明石のハイプレスの裏を突く形で、裏抜けした選手にロングパスを出したのだ。意表を突かれたベッセル明石のディフェンス陣は対応できず、武蔵ダイヤが先制した。

「やったぞ!狙い通りだ!」
「監督、このあとどう攻めます?」
「このあと?」

(410文字)



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