【Liella!】ポジティブ声優・伊達さゆりの涙と、無力でしかない自分
2021年12月11日、愛知県名古屋市。『ラブライブ!スーパースター!!』Liella!1stライブツアーの13公演目。主人公・澁谷かのん役の新人声優・伊達さゆりは、アンコールのMCで涙を流していた。

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そもそも前回の記事で私は伊達のMC能力と、笑顔を大切にする気持ちを褒めていた。そのしゃべりの上手さは、まだ声優デビュー1年でありながら既にWebラジオの冠番組を持つほどである。
ラジオどっとあい 伊達さゆりの伊達ちゃんは伊達じゃない!!!
毎週金曜正午 AG-ON Premium、YouTubeで配信(アーカイブ有)
感想用ハッシュタグ「#伊達ラジ」
その中の1コーナー『伊達師範のポジティブ道場』は、一日一つは良いことを見つけるというポジティブ思考の伊達がリスナーからのアンハッピーなお便りをポジティブに変換するというものである。
例えばこんな感じである。
リスナーからのお便り(要約)
「先日気分転換に髪型をイメチェンしたが、全く同じタイミングで職場の同僚もイメチェンし、後ろからでは見分けがつかないくらい被ってしまった」
伊達の回答「神様からのお告げだと思いまして、きっと今後職場の同僚さんと何か良いことが起きるんですよ。その同僚さんとタッグを組んで良い成果を上げるじゃないですけど、たぶん仲良くなっておいたほうが良いよという、神様からの魔法だと思います。ということで、ハッピーです!」
リスナーからのお便り(要約)
「電車内でワイヤレスイヤホンを使用してYouTubeを視聴していたらペアリング解除されていることに気付かず、『ということで、ハッピーです!』の台詞が車内に響き渡ってしまった」
伊達の回答「私の『ハッピーです!』が電車内に響き渡ったことで、リスナーさん以外の乗客もハッピーになったと思うんですよ。ということで、ハッピーです!」
このように、ありとあらゆるアンハッピーなエピソードを、どんな無理難題でもポジティブ変換してきた伊達。
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そんな伊達がライブ中に号泣したと聞き、心配になった私は急遽、配信チケットを購入し、愛知Day1を最初から飛ばさずに観た。既に東京Day2を視聴済みで大体の流れは知っていたが、その時と同じようにクオリティーの高いパフォーマンスを魅せていると私は思いながら観続けた。
最初の違和感はライブ終盤の17曲目『私のSymphony』。アニメ本編と同様、1サビまでは伊達がたった一人で歌い、残る4人は舞台上手の袖で見守るという構図だったが、伊達の声が少し震えているように感じた。2番からは4人も加わり安定のパフォーマンスだったが、ラストカットで伊達の右目から一滴、零れ落ちるのを見逃さなかった。それまで明確なミスが見当たらなかっただけに、一体何が起きたのか私には理解できなかった。
その後『Starlight Prologue』『未来は風のように』と披露し、客席からのアンコールを経て『始まりは君の空』『Dancing Heart La-Pa-Pa-Pa!』を全力かつ楽しそうに歌い踊った5人。
そして最後のMCで伊達は……堪え切れないものがあった。
「えーちょっと私最近思うことがありまして……あの、どうやったら、皆さんにもっと、感動させることが出来る歌を届けられるのだろうかって、ずっとずっとずっと、実は考えていまして……ごめんね……泣くつもり無いの。心の汁だから。ね、大丈夫だよ、もう強いから……。
ごめんね……もっともっと……成長していかなきゃなって、思うんですけど……ちょっと、時間がかかりそうでして……泣かないって決めたのも何回目なんだって感じなんですけど……まだ私には早かったかなっていう……ちょっとまだまだ……皆さんをもっともっと感動させたりとか、皆と一緒にもっともっと楽しいライブを作りたいって想いもあるんですけど……まだ私には早かったかなぁっていうのがあって……。
これからも私もっともっともっと成長していきますので、ちょっと時間がかかるかもしれないけど、皆さんと一緒にもっともっと素敵な景色を見ていきたいので……これからも応援よろしくお願いします」
分からない。ラブライブを、Liella!を、そして伊達さゆりを心から応援する気持ちはあっても、音楽に関してはド素人の私には、愛知Day1の何が良くなかったのか、何がそこまでポジティブな彼女をマイナスの感情にさせたのか。
自分を悲観しないで欲しい。ラジオの時みたいに、この日の出来事もポジティブに変換して「ということで、ハッピーです!」と言って欲しい。
一応、私なりの考察をすることは出来る。伊達は5人の中で唯一のダンス未経験者。歌うことは以前から好きだったようだが、その歌声を大舞台で披露する経験はほぼ無かったはず。そして何より彼女はまだ19歳。つい最近までどこにでもいる普通のJKだった。もしかしたら、他の4人に付いていくだけで必死だったのかもしれない。そして、ふと我に返る度に思い悩み、ネガティブなことを色々考えてしまうのかもしれない。
だが何てことは無い、それが「普通」である。多くの一般市民は、周囲の有能な人々に合わせるだけで精一杯の日々を過ごしている。声優デビュー1年に過ぎない伊達ですら現状をマイナスに捉えるのなら、入社4年で未だに職場の色々な人に怒られている私はどうすれば良いのかと思う。彼女はとても凄いことをしていると多くのファンは思っているのだ。
涙のMCの直後、隣にいた岬なこは「大丈夫だよ」と伊達を励ました。私に出来ることなんて無い。仕事でもプライベートでも自分の無力さを思い知る。せめて、人生で初めて、ファンレターを書いてみようと思う。言葉選びが難しいから、実際に出すかは分からないけど。
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伊達のMCは、最後にこう締めていた。
「もっともっと、強くなりますので、皆さんこれからも応援よろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました」
私はその言葉を信じ続ける。
(つづきを書きました↓)
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