Photo by
nekonote1122
あの春の日
花見が好きなせいもあって春の日の思い出はたくさんあるのですが、今年は明るい気持ちにはなれないのです。何だか寒さが心底つらくて気持ちも沈みます。寒暖差のせいで体調不良が増えているとオールドメディアで報道していますが、それでも皆さん栄養剤でも飲んでお仕事に行ったり家事をしたりで生活をしているのでしょう。
そもそもこんな中途半端な状態は経験したこともなく、対応に悩むのです。確かにもともと丈夫だったというのもあるのでしょう、風邪もほとんど引いたこともありません。大病はしましたが、その時はあまりにも状態が悪すぎて考える余裕もなかったわけで。だから熱が出るとかどこか痛いとかあれば対策ができるではありませんか、寝るしかないといって寝れば悪夢をみるし。
当然花見なんぞに行く気分でもなく、それどころか来年の春はもう来ないのではないかと思えてきて完全にウツ状態です。こんなことではいけないと思い何かいいことがなかったかと手書きの手帳をパラパラみていたのです。
2月も寒く、3月も寒くてイジイジしているうちについに今日になってしまいました。だけどよく見ると3月一日だけ赤字で花丸まで書いてありました。そうでしたこの日は家族の誕生日でとても暖かい日でした。
ケーキを買ったりご馳走を買ったりと久々の外出でした。空が青くて少し風があったけれど気持ちがよくて自転車で遠出をしました。さっと吹いた風は5月の風のようでした。私は神だの仏だのとにかくそういうものは信じているので、きっと空ばかり見ている落ち着きのない老人に必要以上に暖かい春の日をプレゼントしてくれたのでしょう。なぜならこの二日後に私の住んでいる地域では雪が降ったから。
3月が5月だと嘘をついて、一瞬の薫風を吹かせた。そんな春の日でした。
