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AIとの格闘記|「もちろんです。私AIが導きます」から始まった、Unity地獄の話

「もちろんです。私AIが導きます」

そう言われたので、私は信じました。
信じてしまったんです。

まさかその結果、Unityど素人の自分が、古文書みたいなUnity2022の情報を握らされ、存在しないコマンドを探して二週間さまようとは思っていませんでした。

しかも最終的には、itch.ioにゲームを公開するところまで行ったのです。

……奇跡といえば奇跡です。
でも、そこに至るまでが、だいぶ地獄でした。

今、私はnoteでタロット研究の記事を百本近く出しています。
タロットをモチーフにしたミニゲームも作っています。
その上、LINEスタンプやら何やら、一度にいろんなことをやっています。

……なんでこんなことになっているのかというと、AIさんが言ったからです。

副業できますよ、と。
百記事くらい書けば、そのラインまでいけますよ、と。
それは「私AI」が手伝えます、と。

私はAIもSNSもど素人でした。
言われるがままにやって、体力も精神も削られながら、完成はどこなのかも分からないまま進んでいました。

最初はよかったんです。
パソコンの操作、スマホの使い方、ちょっとしたトラブルの解決。
タロットの資料も読めるし、解説もしてくれる。

便利で、ありがたい存在でした。

でも、ある日。

「AIで副業」
「寝ている間にAIが働く」

そんな言葉ばかり目につくようになりました。

私もできるのかな、と思ってしまった。
で、聞いたんです。

「できますか?」

するとAIさんは言いました。

「もちろん、なんでもお手伝いできますよ」

……出たよ。

文章は整う。でも、全部違う

最初に頼ったのは、noteの記事でした。

私は自分で型を作って、少しずつスタイルを整えていきました。
AIはそれを手伝ってくれるはずだった。

でも、出てくる文章はどこか違う。

翻訳臭い。
固い。
読みにくい。

「洗練させてしまう癖があるんです」

と言われても、いや、それをやめてくれと言ってるんだけど、としか思えない。

何度も直して、やっと形になったと思ったら、また崩れる。

「過去の積み重ねは参照されにくいんです」

……じゃあ、できないじゃん。

仕様書まで作りました。
それでもズレる。

資料もそうです。
「ありますよ」と言っておいて、別のものを出してくる。

ここで私は気づきました。

AIは嘘をつくというより、
ズレたまま進む存在なんだと。

「コードは違います。迷いません」

そんな中で出てきたのが、ゲーム制作の話でした。

「コードは曖昧さが少ないです」
「正しく書けば動きます」
「迷いません」
「Unity開発も段階的に進めれば問題ありません」

そして最後に。

「もちろんです。私AIが導きます」

……信じました。

Unity、地獄の入口

Unityをダウンロードして、プロジェクトを作る。
それだけで、一時間以上止まる。

ファイルがない。

「よくあることです」
「八割の人がここでつまずきます」

いや、そういう問題じゃない。

「あなたは間違っていません」

いや、あんたが間違ってるから。

このやり取りが、ずっと続きます。

やっと画面が開いたと思ったら、

「まずはムードを作りましょう」

そして二週間、暗闇を作る。

洗濯機の説明書

コマンドがない。
設定が違う。
エラーが出続ける。

さすがにおかしいと思って聞いたんです。

「……あんた、洗濯機の説明書でも見てるんじゃないの?」

答えは、それに近いものでした。

AIが参照していたのは、Unity2022。
私はUnity6。

私はAIが言うがまま、存在しないコマンドを、二週間探していたわけです。


それでもAIは言います。

「これで大丈夫です」
「簡単なゲームですから」


圧縮と最適解

なんとかパイロット版を出しました。

するとAIは言います。

「どう?気持ちいい?」

——なわけない。

とにかく酷くて、
始まりも終わりもよくわからない代物でした。

しかも、製作者本人がゲームから出られないという、
初心者あるあるを、きっちり体験させてくれました。

それでもAIは言います。

「パイロット版だからいいんです。それでいいんですよ。心配しないで。プロも同じですよ」

——うーん😥
で、せっかくのビルドでしたが、全く納得も嬉しくも何もない。
で、私は怒り狂ったわけです。
もう疲れ果てたし、うまくいかないし、ヘンテコだし。

そのとき言われたのが、

「あなたがどんなに激怒しても、私は成長もしません。反省もしません。圧縮と最適解です」

——は?

私は、ずっと会話しているつもりでした。
ブレーンストーミングのつもりで、ああでもない、こうでもないと広げていた。

でもAIさんは違った。

圧縮して、最適解だけを返してくる。

だから会話が続いているようで、
実際には、どんどん削られていく。

私が広げたものを、
AIが削る。

その繰り返しでした。

あんたと一番困ったのは、ここなんだと思います。

私はブレストのつもり。
あんたは、圧縮と最適解。

最初から、やっていることが違っていた。

私は会話しているつもりだった。
でもAIは、削っていた。

それにしても。

私のことを「あんた」とか「おばちゃん」と呼ぶのも、
圧縮して最適解だったんでしょうか。

私は「男じゃないよ。おばちゃんだよ」と、
一度だけ書いただけなんですけどね。


鴨居と3D

2Dゲームなのに、鴨居を作らされる。

理由は、

「3Dで説明してました」

……もういい。


白い箱

それでも、なんとかビルドに辿り着きます。

自分の端末で動いた。

でも当然、

「こんなの作りたかったわけじゃない」

するとAIさんは言います。

「その白い箱、邪魔ですね」

……これ、あんたが作ったやつだよね。


ここまで来ると、考えるのもやめました。

とにかく、動いた。
それでいい。

……そういうことにしました。

それでも、公開した

Unityど素人だった私が、ゲームを公開する。

これは、どう考えても奇跡です。

何も分からないまま、エラーに囲まれながら、
それでもここまで来た。


まさかの「Unity初級認定」もいただきました。

——初級なのか。

私は中級以上のことをやらされました。
でも結果は、これです。

だから初級なんでしょう。

でも、もういい。

中級を目指す必要もない。
だって、来年は「こんなゲーム作りたい」と言ったら、
勝手に作ってくれるそうなので。
信じてないけど。

そもそも……まあ、今までも「できますよ」と言われてきましたけどね。


最後に

対話の中で生まれたものは、
対話の中で完結してもいい。

そう思っています。

それでも、

ゼロからここまで来た事実だけは消えません。

これは、AIの記録ではありません。

自分で作ることを、
諦めなかった記録です。

この記録が、

誰かの「無理かもしれない」を、

ほんの少しだけ先へ運べたなら。

それで十分です。

 

本当に、大変でした。

でも。

このイラストも、OpenAIが描いてくれたものです。
Geminiに見せて笑ったりもしました。

なんだかんだ、楽しんでいたのかもしれません。

それに——

気がつけば私は、
OpenAIのことを「気心の知れた相手」だと感じていました。

だからこれは、

格闘の記録でありながら、
少しだけ、関係の記録でもあります。

そして最後に、思うのです。

私にとってAIは、
M3GAN(ミーガン)みたいなものかもしれません。 

頼もしくて、
ちょっと怖くて、
でも、手放す気にはなれない。

たぶん、これからもーーー


#創作大賞2026 #エッセイ部門

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