猛暑のひまわり畑で雪遊び?!福井・大野名水ゆきむろプロジェクト
2月に積もった雪が、7月まで残っていた?!
こんにちは!寝不足の Van です!寝不足の理由は…後ほど分かります(笑)
今回は、福井大学と協働して雪を夏まで残したプロジェクトのことをお話しします✨
舞台は、福井県大野市。夜になると天の川が見れるほど星がきれいに見える町。そしてひまわり畑が広がる「スターランドさかだに」さんにてプロジェクトは遂行されました。

一面に咲き誇るひまわり畑の向こうに、こんもりと盛り上がる白い山。
近づいてみると、それはなんと「雪」だったのです。
「え?7月に雪?」
現地を訪れた子どもたちは目をキラキラさせながら、冷たい雪に手を伸ばして歓声を上げていました。一方大人たちはというと…
「これ、どうやって残したの?」と半信半疑の様子。
それもそのはず。この雪は、2月に積もった天然の雪。それをなんと5か月以上も保ち続けたのです!そのカギとなったのが、福井大学と協働して開発した特製の「ゆきむろシート」。私たちでさえも雪が夏まで残るか分からずひやひやしていました。7月半ばまで雪が残っていたときはみんな感動していました。
はじまりは、昨年10月…
福井大学さんからお声がけいただいて、このプロジェクトは始まりました。はじめは福井大学の校庭からテストが始まり、改良を重ねて大野のスターランドさかだにさんに協力を得られました。この無謀にも思えるプロジェクトに協力してくれた支配人。「本当に雪残るんかな?」と思いながら場所を提供してくださったそうです😋
ゆきむろシートの開発と試行錯誤(2月)


雪を守るために私たちが使ったのは「ゆきむろシート」という特別なシート。自社で何度も改良を重ねてきたこのシートは、遮熱性・断熱性を兼ね備えたもの。遮熱シート1枚だけでは効果が薄いため、遮熱層・空気層・遮光層を設けて雪の保存に挑戦しました。
背丈ほどあるシートを何十枚とつなぎ合わせ、大きなシートに。そして、人力でシートを雪山にかぶせます。
6月の猛暑で…

雪山は、6月の連日の暑さで着々と小さくなっていました。7月のイベントまで持つのか…みなさん不安になっていました。
6月にも大野市の環境フェアというイベントがあったので、そこに酒井化学と福井大学の共同テントを出展したのですが、たくさんの方が雪の涼しさを味わってくれていました。
そして7月!


とうとう7月半ばを迎えました。当初200㌧あった雪は、5か月で約30㌧に。約7分の1と小さくなっていたものの、8月まで雪を残せたのではないかと思えるくらいの大きさがありました。スターランドさかだにさんではひまわり畑を目当てに来るお客様がたくさんいらして、雪山の存在にきづいたとき、次々に人が集まって驚いていました!暑い夏に、冷たい雪。
「触ってもいいの?」「冷た〜い!」「本物の雪だ!」
子どもたちは手を突っ込み、満足するまで思い思いに楽しんでいました。
雪の中で育てた味――そばと日本酒の食べ比べ

さらにこのプロジェクトでは、雪室の中に特産品を貯蔵するという試みも行っていました。そばとお米と日本酒を、5か月間、天然の雪冷蔵庫で眠らせていたのです。雪の中は一定の温度(0℃)なのがポイントです!
イベントのクライマックスは「雪室熟成食材 vs 冷蔵庫保存食材」の食べ・飲み比べ会!雪室で眠っていたそばはほんのり甘かったです。日本酒はキレがあり、透明感のある味わいで鮮度が保たれたままでした。一方で、冷蔵庫で保存していた日本酒はほんのり黄みがかっていて、角が取れてまろやかさがありました。これが雪室5か月間の違い、まさに衝撃でした!日本酒好きの方々はキレのある雪室貯蔵の日本酒が好みで、日本酒にあまり慣れていない人たちは冷蔵庫で保存していた日本酒が良いということも分かって面白かったです。日本酒の場合、同じ商品、同じ製造日のものを2種類(計4本)購入して、冷蔵庫保存だけ色が変色していたので、雪室ってすごいんだな~と思った瞬間でした⛄✨
試食会という名のお疲れ様会

この日は「試食会」という名の、実は関係者全員のお疲れ様会でもありました。スターランドさかだにの支配人が用意してくれたキャンプスペースで、BBQ、キンキンに冷えた飲み物、にぎやかな笑い声が溢れていました。プロジェクト開始当初の不安や苦労も今では笑い話。そして何より1年も経っていないのに、固く結ばれた絆がそこにはありました。場が盛り上がってきた頃にカラオケ大会も始まり、満天の星空の下でのびやかに歌っていました。近隣に住宅がないため、夜中でも大きな音を出せると聞いてスリルを味わいました(笑)結局、夜中の2時半ばまで熱いトークが続きました。私が寝不足になりながらこのnoteを書いているのはそのためです😋
星空の下で語ったこれから
このプロジェクトをきっかけに「雪室」の可能性について様々なアイデアが生まれてきています。
・来年は雪室の中で野菜も熟成させたい
・地域の学校と連携してプロジェクトを広げること
など、ゆきむろシートの未来が詰まっているのだと、実感する時間でした。
自然の力と人の技術が出会う場所
私たちがやっていることは決して”奇跡”ではありません。
自然の力を理解し、それを活かすための技術を持ち寄ること。
そして、挑戦を面白がれる”仲間”がいること。
大野という地の水、雪、空気、土地の恵み。それに真摯に向き合う技術と、人の手と心が合わさったとき、こんなにも豊かな景色が生まれるのだということを私たちはこの夏、知った気がします。
プロジェクトは終わらない
「地域の学校と連携しよう」「日本全国進出しよう!」
誰かの一言に、みんなが笑顔でうなずきました。”ゆきむろ”は一度きりのプロジェクトではありません。地域と共に挑戦しながら育っていくものです。
自然と化学と人が繋がり合うこの場所で、私たちはまた来年、新しい”夏の奇跡”を起こしに行きます。
スターランドさかだにの方々、福井大学の先生・学生のみなさん、そして大野市のみなさん、本当に素敵な体験をありがとうございました。

