(118) 真夜中のオンコールの後で、言いたかったこと…
緊急出動した。
真夜中一時半だ。
幹線道路はトラックとタクシー。
平日の夜中と比べると、乗用車も多い。
金曜日の夜だもんね。
マクドナルドやガソリンスタンド、コンビニの明かりが道路を照らしている。
夜中でも働いている人は、思っていた以上に多い。
私の向かう先は住宅街。
交差点を曲がるたびに、街は静かになり、闇が深くなる。
路肩に車を止めてスマホを見つめている人。
玄関先でタバコを吸っている人。
公園の入り口に座っている高校生。
明日の予定がない金曜日の夜。
闇に紛れて、一人の時間を楽しんだり、考え事をしたり、一息ついたり。
夜は、不思議と人の本音を隠してくれる。
私はというと、緊急事態を想定して少しシミュレーションもする。
でも、その考えはすぐ頭から消えてしまう。
「ま、行ってから考えよう。」
結局いつも、そうなる。
処置を終えて外へ出ると、時計はもう朝四時を回っていた。
命はまだつながっている。
けれど、危険な状態は続いている。
私は朝九時までオンコール待機。
また電話が鳴れば、この道を往復する。
それでも帰るしかない。
今日は土曜日。
世間では休みだけれど、私の休みは朝九時から始まる。
訪問看護師は、普通の生活を送りながら、夜中も命のそばへ向かう仕事だ。
……と、ここまで真面目に書いてきた。
でも本音を言う。
私はもっと休みたい。
そして、もう少し給料が高くてもええんちゃう?
夜中一時半に起きて、朝四時に帰ってきて、まだオンコール中なんやから。
